オフィス・ビブラビの長尾です。ブログをご訪問いただき、ありがとうございます。
パワハラ事件が後を絶ちません。その根底には、人間関係の勘違いもあるようです。
会社だけでなく、地方自治体などあらゆるところでパワハラ問題が発生しています。裁判になっているケースだけでなく、さまざまな団体などに相談しているケース、SNSに書き込んだりするケースも多いようです。どこにも現れていないものも含めると、その数は相当な数になるはずです。
もちろん、受けた人がパワハラと感じれば全てがパワハラというわけではありません。相談事例や、SNSへの書き込みを見ていると、本人は不快に感じているのでしょうが、パワハラと言えないケースも少なくありません。パワハラだとして、理不尽に上司や会社が悪いと主張し、糾弾している人も少なくないのが現実です。
しかし、訴えるほどひどくなくても、パワハラをしていると言われている側に問題があるケースも少なくありません。このようなケースで、よく聞かれるセリフが、「人間関係ができているから、大丈夫だと思った」です。
冗談を言う場合、相手によって、どんな冗談ならば大丈夫かを判断しているものです。注意したり、叱責する場合も、相手によって言い方や方法を変えているものです。その判断の根拠になるのは、相手のキャラクターと、関係性の二つです。パワハラをしている側が判断を誤ると、これくらいは大丈夫かなと思っていることが冗談では済まなくなります。
そもそもパワハラは多くのケースでは組織内の上位の人から下位の人に対して行われます。誰でも上位者に嫌われたくありません。上位者には権限があるのですから。そこで、ある程度は行きすぎていてもやり過ごしたり我慢します。
ところが上位者は、これくらいは大丈夫なんだと思います。実際多くの上位者は、ハラスメント、言い換えると嫌がらせをしている認識はありません。ただ経験を通して、これくらいは大丈夫だと思い、より厳しい言い方での叱責や、きつい冗談も大丈夫だと思っているだけです。そして、言動はエスカレートしていきます。
もちろん受けている下位の人は我慢しているだけです。エスカレートすれば我慢も限界に達します。そして、パワハラを受けていると訴え出る事態に発展するのです。
私が実際に相談を受けたケースでも、同じようなことがありました。上司はそれまでの経験と、部下との関係を考えると大丈夫だと思っていることが、部下にとっては不快で仕方がなかったのです。上司に注意すると、決まって「人間関係ができているから、大丈夫」と言います。
仕事である限りは、注意も指導も必要です。叱責しなくてはならないこともあります。人間関係を近づけるために冗談やツッコミも必要でしょう。しかし、その程度や方法については注意が必要です。部下の受け止め方や関係性を読み違えていれば、ハラスメントになってしまう可能性があるのです。
まず、注意や指導、叱責した時、冗談を言った時には相手の反応をしっかり観察し、感情に注意を向けなくてはなりません。特に叱責した後は、少し時間を置いてフォローすることが大切です。それはハラスメント問題に発展させないためではありません。叱責は部下の育成が目的です。適度な冗談は人間関係を深めることが目的です。この本来の目的のために必要なことだからです。
もちろん下位者もハラスメントと感じたら上位者に伝えることも大切です。ハラスメントが問題になっている現場を見ていると、上位者も下位者も、改める必要のあることが多くあります。改めるべきことは改め、感情的にも風通しの良い組織を作ることが大切です。
そんな組織作りのキーマンは経営者です。経営者が率先してコミュニケーションの取り方を改めなければ、会社全体に浸透させ、根付かせることはできないからです。
本当に経営者は大変です。だからこそ私は、頑張っている経営者にエールを送り続けたいと思っています。そして支援したいと思っています。
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経営者の「こんな会社にしたい」の実現を支援することを目指して、
2011年にオフィス・ビブラビを設立しました。
VIVE LA VIE(ビブラビ)はフランス語で「人生万歳」という意味です。
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長尾洋介プロフィール
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