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【従業員は言うことを聞かない?】

神戸を中心に自ら現場と直接関わりながら、現場力強化を支援しているオフィス・ビブラビの長尾です。
従業員が、言うことを聞かないと言う経営者は多いです。
しかし、従業員から話を聞くと、どうも違うようです。


経営者の話を詳しく聞いてみると、従業員が言うことを聞かないケースには2種類あるようです。
1つ目は指示したことを実行しないケース、2つ目は依頼した通りの結果が出ないケースです。
会社は組織です。
指示したことを実行しないような、指示命令系統が機能していないのは問題です。
また、会社は営利を目的とした組織ですので、必要な結果を出せないのも問題です。
いずれのケースであっても、経営者が不満を感じて当然です。
ところが、従業員から話を聞くと、違った側面が見えてきます。
まず、ほとんどの従業員が経営者の指示に従い、求められている結果を出す気持ちが強いことです。
不満な顔をする従業員もいるでしょうし、露骨に反抗する人もいるでしょう。
しかし、そのような反応をする人もいるでしょうが、従業員という立場を理解しています。
そして、ほとんどの従業員が実際には経営者の意図通りに行動する意思を持っています。
では、なぜ指示した通りの行動をせず、求められている結果を出せないのでしょうか?
実際に、十分な行動をしていないケースについて詳しく聞いてみると、別の問題があることが分かってきます。
それは、指示通り実行することが困難な現実です。
具体的には、以下のような理由です。
・実行するために必要なツールや手段を持っていない
・時間や予算や人が足りない
・以前からある社内のルールに反することをしないと実行出来ない
・実行すると、他の業務に大きな悪影響が出る
これでは経営者が現場のことが分かっていないと批判されてもやむを得ません。
それでも、何とか実行し、結果を出すために、頑張っている現場がほとんどです。
必要なものを与えながら、意図を持って、多少無理な要求をするのは、問題ありません。
しかし、必要なものを与えず、指示が今までの規定に反したり、矛盾したり、実行することで大きな混乱や悪影響をもたらすようであれば、それは指示自体に問題があり、無茶と言われても仕方がありません。
もしかしたら、従業員は言うことを聞かないのではなく、聞けないのかもしれません。
無理と無茶とは違います。
難しいことを指示する場合、現場の状況を理解した上で、実行する上で必要な条件を整えることにも心を砕いているのも、現場力の強い経営者の特長の1つです。
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執筆者、長尾洋介のプロフィール

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