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方向性がはっきりしている

見通しの良い一本道に目印となる一本の樹

機能する組織に必要なことの1つは方向性がはっきりしていることです。方向性がはっきりしていなければ、協力して仕事をすることが出来ません。

目次

方向性を明確にする価値

会社の方向性を示すものとして、ミッションやビジョン、経営方針、事業計画などがあります。これらを作っている会社は多いと思います。

会社では多くの人が働いています。複数の人が業務を分担しながら行っている場が会社です。この会社という集団がどこに向かっているのか、そのために何をしようとしているのかが明確でなければ、多くの人を束ね、動かすことが出来ません。

また、個々の社員や従業員は、日々の業務を行う中で、数々の判断を行っています。判断するには、基準や拠り所が必要です。個々が勝手に判断し、バラバラに動いていては会社は機能しません。判断の基準や拠り所となるのも、会社の方向性です。

会社の方向性を明確にすることが、組織を機能させるために必要なことです。しかし、方向性を示していても、機能していない会社が多くあります。その代表的な理由がいくつかあります。

一貫性がある

方向性を示していても機能していない理由の一つが、一貫性がないことです。

方向性が示されていても、会社から現場へはさまざまな指示が下りてきます。また経営者や管理職に判断や指示を仰ぐことは多くあります。

経営者や管理職からの指示や判断は具体的なテーマや事例ごとに行われます。その内容は、示されている方向性と一致していることが重要です。

しかし、方向性と合わない命令や指示、判断が出されている会社は少なくありません。方向性に合わない場合、従業員は混乱します。そして方向性はただのお題目であり、絶対なものではないと考えるようになります。

指示や判断を一貫して方向性に合わせることが重要です。

整合性が保たれている

もう一つのよく見られる理由が、全体の整合性が保たれていないことです。

先ほども書いた通り、経営者や管理職からの指示や判断は具体的なテーマや事例ごとに行われます。方向性には合っているのですが、以前の指示や判断と違っていると現場は混乱します。また、他の部署や他の業務と矛盾していて適合しない場合は、業務が滞ります。

このようなことが続くと、社内の人は、方向性は使えないもの、非現実的なものであるという印象を持ちます。そして方向性を守るべきものとは考えなくなります。方向性が合っていても、整合性が保たれていないと機能しません。

方向性が浸透している

また、方向性は示されていても、社内に浸透していない会社も多いようです。

一般的に方向性を伝え、説明する機会は作った時と、年度初めなどの節目だけです。社内の人にとっては、聞いた記憶もあるでしょうし、尋ねれば覚えているかもしれません。しかし、日々の業務の中で思い出すことがないのが普通です。

そこで必要なのは、指示や判断を伝える時に、常に方向性に触れながら説明することです。業務も、上からおりてくる指示も判断も、方向性に基づいていることを認識させることが大切です。

指示や判断を伝えるたびに、その拠り所として方向性を持ち出すことで、社内に方向性が浸透します。

方向性を機能させるのは日々の積み重ね

方向性自体は抽象的なものです。それを日々の指示や判断の拠り所として使うことが必要です。

方向性に触れながら説明しようとすれば、指示や判断する立場の経営者や管理職も方向性と合っているかを意識するので、一貫性が保たれます。方向性と合わせて説明することで従業員は方向性を具体的に理解するようになり、社内に浸透していきます。そして一つひとつの指示や判断が、過去や他の部署や業務と整合性を保っているかを指示する側も現場も双方が考えることで、方向性がより守るべき大切なものとして扱われるようになります。

これは理想論です。さまざまな要因があり、現実に方向性に合わせることも、整合性を保つことも難しいこともあります。やむを得ず方向性に合わない判断をしなくてはならないこともあるでしょう。それはそれで、きちんと説明することが大切です。そして、定めた方向性に戻していけば良いのです。

方向性がはっきりしているかどうかを決めるのは、説明や掲示や唱和ではありません。日々の拠り所として使い、具体的にどうすれば良いかを社内が具体的に理解し、全体に浸透していることが大切です。方向性が組織を機能させる上で活用出来るかどうかは経営者や管理職の日々の行動の積み重ねにかかっているのです。

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