意思決定する対象に目標があります。目標を決めるに当たって最も重要なのは、ビジョンの実現に対する効果です。
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ビジョン実現には複数の要素がある
明文化されているかどうかは別にして、会社にはミッションとビジョンがあります。ビジョンとは、将来の会社の姿です。日々の業務も、会社のビジョンにつながっています。そして、事業計画などもビジョン実現のためにあります。
ビジョンに描かれている将来の会社には、現在ないものがあるはずです。全くないものもあるでしょうし、あるけれで足りないものもあるでしょう。現在ないものは一つではないはずです。
ビジョン実現には必要だけれど、今はないものを補うのが中長期の目標であり、取り組み課題です。逆にいえば、目標はビジョン実現のために必要な要素を埋めていくためにあるのです。
ビジョンに必要な要素の優先順位
ビジョン実現に必要だけれど足りない要素は複数ある上に、さまざまです。足りない要素をリストにしたら、まず最初に必要なのは、要素に優先順位を付けることです。必要な要素には、必ず必要なものもあれば、ある方が良いものもあります。
また、要素にも数値に表すことが出来るかどうかは分かりませんが、レベルがあります。どのレベルまで最低限必要なのかも把握しておく必要があります。
ビジョン実現に最低限必要なのは、どの要素で、どの程度までなのかを整理することが重要です。この優先順位がついていなければ、あった方が良いものや、必要以上のレベルまで追い求めることに時間とリソースを費やすことになり、ビジョン実現にとっては非効率になります。
ビジョン実現へのマイルストーンが目標
ビジョン実現に必要だけれど足りない要素があれば、それを補うことに取り組まなくてはなりません。もちろん、要素の中には段階を追って取り組まなくてはならないものもあるでしょう。その場合は、段階ごとに区切って取り組まなくてはなりません。一方、同時並行で取り組めるものもあるでしょう。
いずれにしても、いくら優先順位を明確にしても、短期間に全ての要素を補うことは現実的ではありません。それだけの余裕がないのが普通です。そこで効果的なのは、ビジョン実現をプロジェクトと見立てることです。ビジョン実現までのロードマップを描き、補う必要のある要素の中の、どれを、いつまでに、どのレベルまで補うかをマイルストーンとして決まます。このマイルストーンが目標です。
ビジョン実現に対する効果が目標の評価基準
多くの会社が目標を掲げています。しかし、その多くは、対前年に対しての何パーセントアップなどで決められています。中長期の事業計画も、対前年数値から継続的に増やすことを中心に作られていることが多いです。会社の成長は大切です。数字を毎年伸ばしていく計画自体に問題があるとは思っていません。
会社にとって重要なのは、延々と伸ばし続けることですか?数字を伸ばした先に、何があるのでしょうか?
会社の成長だけを追えば、ただ数字を伸ばし続けるだけが目標になります。それを達成出来たら、目指している会社になるのでしょうか?
会社の意思決定の中で最も重要なものの一つが目標を決めることです。その時、実現を目指している会社のビジョンを考えることは有用です。そして、目標の評価基準として、ビジョン実現にとって効果かどうかを考えることが大切なのです。
経営者の「こんな会社にしたい」の実現を支援することを目指して、
2011年にオフィス・ビブラビを設立しました。
VIVE LA VIE(ビブラビ)はフランス語で「人生万歳」という意味です。
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長尾洋介プロフィール
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