ビジネスでは常に何らかの問題が発生します。問題の中には、過去に経験のあるものも、経験ない新しいものもあります。いずれにしても、過去と同じ視点では解決しないことが多いものです。
目次
人は自分の成功体験に縛られやすい
人には誰でも、上手くいった経験があります。特に大きな成果を出したり、難局を乗り切ったり、問題を解決出来たことで自信を持つことが出来ます。それは良いことです。
しかし、それには弊害もあります。ハンマーしか持っていなければ、全てが釘に見えるという言葉があります。多くの場面で、以前良い結果が得られた方法を使おうとします。このように、人は自分の過去の成功体験に縛られやすいのです。
一見同じに見えても違うこともある
過去に対処した経験がある問題であれば、以前解決した時の方法で対処しようとします。しかし一見同時に見えても全く同じ問題ではないかもしれません。起こっている問題が全く同じでも、その原因や要因は違うかもしれません。
また対処したことがない問題でも、要素に分解すれば、過去に対処した経験がある問題と共通したものがあるかもしれません。しかし、過去対処した経験のある問題と類似した要素があったとしても、それも過去と同じとは限りません。
問題への対処策を考える時、問題をどう捉えるのか、何が問題の原因かを特定するのかが大切です。その時、過去の成功体験に類似したものを探そうとすることが多いです。そして時には、一見同じように見えるものを、同じだと思い込んでしまうことがあります。良く見れば違っていても、同じだと思おうとしてしまうこともあります。
問題は同じように見えても、全く同じものはありません。一見似ていても、違うことの方が多いものです。過去の経験を活かすことは必要ですが、拙速に判断してはいけません。全く新しい目で見ることが必要です。
意識して過去の経験を疑う
過去の経験を活かすことは良いことです。しかし、過去の成功体験に縛られてもいけません。
過去良い結果が得られた方法も、その時に試行錯誤した上で見つかったもののはずです。以前解決出来た方法も、今の状況や環境では、以前と同じように実行することが難しいかもしれません。もっと良い解決策があるかもしれません。そもそも、対策を打つべき原因が違っているかもしれません。ましてや、新しい問題に対処する時に、強引に以前解決出来た方法を当てはめてはいけません。
成功体験は、過去成功したことをそのまま行うことではありません。簡単に対処出来なかった事態に対し、状況を分析し、必要な知識やスキルを増やし、試行錯誤して対処出来たことが、本当に活かすべき成功体験です。
一見、過去に対処したことがある問題に見えるかもしれません。それでも以前と同じとは限りません。一見同じに見えても違う点があるのではないかと疑ってみることが大切です。新しい問題は、過去と同じ視点では解決出来ません。このことを忘れず、常に経験のないこととして向き合う姿勢が重要なのです。
経営者の「こんな会社にしたい」の実現を支援することを目指して、
2011年にオフィス・ビブラビを設立しました。
VIVE LA VIE(ビブラビ)はフランス語で「人生万歳」という意味です。
ビジネスの支援を通して、そこに関わる人たちの人生が充実したものになる一助となりたい。
そんな思いでサービスを提供しています。
長尾洋介プロフィール
提供サービス