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【経営者の評価と社員の実感】

神戸を中心に自ら現場と直接関わりながら、現場力強化を支援しているオフィス・ビブラビの長尾です。
社員を優秀だと評価している経営者は少なくありません。
しかし、その評価を社員は実感しているのでしょうか?


最近は、自社の社員を優秀だと言う経営者が増えています。
そして、優秀だと思っていることを社員に伝えているようです。
優秀だと言われて嬉しくない人はいません。
優秀だと評価され、それを伝えられれば、社員は自信を持ち、積極的に業務に当たっていると想像出来ます。
しかし現実は、違っていることも多いようです。
例えば、優秀だという評価を伝えられ、何かの仕事を全面的に任せられたとします。
社員は、優秀だと評価されているから任されるのだと思い、真剣に取り組もうとします。
ところが、細かく報告を求められ、報告する度に細かく指示をされるケースは少なくありません。
全面的に任せると言われているのに、進め方や、しようとしていること、したことについて、ダメだしされると、どのように思うでしょうか?
自分の能力が不十分で、経営者は満足していないと思うでしょう。
また、途中では何も口を挟まず、任せてくれていても、その結果が、期待した通りでない場合、経営者から不満を伝えるケースもあります。
この場合、期待に応えられなかったことを恥ずかしく思い、自信を失うかもしれません。
少なくとも、自分の能力が不十分だと感じるでしょう。
そもそも、全ての面で能力が十分な社員はいないものです。
優れている所もあるでしょうが、それで劣っている所をカバー出来ないこともあります。
総合評価が高いことは、全ての面で優れていることを意味しません。
例えば社員に何かを任せる場合、その社員の優れている所と、不十分な所を把握した上で、何を任せるか、どこまで任せるか、この機会で何を経験させ、何を学ばせるのかを考えて決めることが大切です。
全面的に任せることは、お勧めしていません。
もし、任せるならば、期待した通りの結果が出なくても、そのまま受け入れることが必要です。
優秀な社員に任せてこの結果なのだから、やむを得ない十分な結果だと本心から受け入れるのです。
結果に不満を伝えると、頑張らせるため、大きな負担を引き受けさせるために、おだてているだけだと思うかもしれません。
あるいは、すべきことを放棄して丸投げする経営者のことを無責任だと思うかもしれません。
社員に対し優秀であると伝える効果には、相反する2つのものがあります。
社員に自信を与え、やりがいを感じさせ、期待に応えたいと思ってもらう効果が期待出来ます。
一方、大変な仕事を押し付ける口実と思われる可能性もあります。
社員を褒めることは大切です。
しかし、その評価が本心であるかどうかが伝わるのは、任せた仕事の結果などに対する反応によってです。
そのことを理解した上で、社員に評価を伝え、仕事への評価を伝えているのも、現場力の強い経営者の特長の1つです。
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執筆者、長尾洋介のプロフィール

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