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【緊急時の指示の伝え方】

神戸を中心に自ら現場と直接関わりながら、現場力強化を支援しているオフィス・ビブラビの長尾です。
緊急事態では、唐突に困難なことを指示しなくてはならないことがあります。
その伝え方で注意しなくてはならないことがあります。


今回の新型コロナウイルスへの対応、国などからの自粛要請に応える場合、社内への指示は唐突で、しかも今まで経験のないことであることが多くなります。
経験もなく、困難なことを指示された社員は困惑します。
それでも、緊急事態であることを理解しているので、多少の抵抗はあっても、指示に従おうとする社員がほとんどです。
当然のことですが、会社の業務は全てお互いに関係し合い、整合性が保たれていることで、会社全体の業務が回っています。
緊急事態の対応で、一部を変える指示が出れば、その整合性が崩れます。
ところが緊急事態だからこそ、社内全体の整合性を維持出来るように組み立てた上で変更することは出来ず、一部の業務、一部の部署や社員にだけ指示を出すことになります。
そして必ず、整合性を失ったことで問題が起こります。
指示を出した直後は、社員も指示を実行するために忙殺されますが、少し落ち着くと、さまざまな整合性を欠いた部分に気付くようになります。
業務を遂行する上で、すでに問題が起きていなくても、その内問題が起きることに気付きます。
当然、問題への対処方法について相談が上がってきます。
また、部署間、個人間で不公平があることにも気付くでしょう。
不公平に対する不満の声も上がるでしょう。
対処方法について問い合わせをした時、きちんとした回答がすぐに返って来なければ業務が停滞し、不満が増します。
不公平さについて不満についても、言われて初めて経営者が対応しているようでは、負担の大きい社員から不満が爆発してもおかしくありません。
では、どうすれば良いのでしょうか?
緊急時には、全ての対応を考えてから指示を出すことは不可能です。
しかし指示した後、社員から指摘されてから、承知していると伝えても、信じてもらえる可能性は低いです。
ただでさえ社員は、指示への対応でプレッシャーを感じ、ストレスを溜めています。
そのような社員の不満に対し、火に油を注ぐことになりかねません。
そこで重要なのは、指示と当時に、その指示に伴う悪影響などについても伝えることです。
そして、先に起こる可能性のある業務上の問題への対処の方向性や、部署間や社員間の不公平に対する対応などを遅延なく考え、決めたらすぐに社内に伝えることが大切です。
緊急時の指示は、指示が適切であることも重要ですが、その伝え方と伝える内容も重要です。
指示と同時に、検討中で決まっていないことも伝えなくてはなりません。
何よりも、緊急な指示に従ってくれる社員のことを慮ることが大切なのです。
社員の心情も考えた上で、伝えるべきことを考え、緊急時の指示を伝えているのも、現場力の強い経営者の特長の1つです。
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執筆者、長尾洋介のプロフィール

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