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【中小企業と働き方改革】

神戸を中心に自ら現場と直接関わりながら、現場力強化を支援しているオフィス・ビブラビの長尾です。
中小企業にも働き方改革への対応が迫られています。
努力すれば対応出来るのでしょうか?


中小企業でも、働き方改革に取り組まなくてはならない時代です。
働く人にとって魅力的であることは、人材確保に苦労している中小企業には特に大切です。
働き方改革で求められているのは、
・労働時間の短縮
・多様な働き方
・休みの取りやすさ
の3つが主なものです。
日本人にとって勤勉であることは美徳です。
ただ少し行き過ぎたようです。
その結果、他の国と比べて働く時間が長い割に給料が低く、会社の利益も少なくなっています。
つまり、生産性が低い現状を生み出してしまったのです。
会社と客、そして働く人も意識を変えることで、労働時間を減らすことは出来ると思います。
当然、仕事のやり方を見直すことも必要です。
多様な働き方も同じです。
仕事の仕組みを見直し、その変化に働く人が協力することで、対応出来るようになると思います。
ところが、休みを取りやすくするのは、意識や仕事の仕組みだけでは解決しません。
育休や産休、介護休暇などの制度を採り入れることは必要です。
社員に休みを取るように勧めるのも大切です。
しかし中小企業では、それだけでは実現出来ません。
その理由は、社員の総数が少ないからです。
例えば、1人の社員が介護休暇を取るとします。
当然1人分の仕事が浮いてしまうことになります。
それを残った社員で分担するとします。
100人の職場ならば、残った99人で分担します。
これは可能かもしれません。
もし、10人の職場ならばどうでしょう?
残った9人で対応するとしたら、仕事量が1割以上増えることになります。
それは可能でしょうか?
中小企業の場合、1つの部署の人数が2、3人の所も多いでしょう。
その内の1人が休みを取った時、残った1人や2人で分担するのは不可能でしょう。
会社全体で分担するのも、部署が違えば、出来ないことも多いので、現実的ではありません。
そうすると、人を補充しなくてはならなくなります。
補充出来たとしても、いつかは休みを取っていた人は職場に戻って来ます。
当然、人が余剰となります。
人数に余裕があるのは悪いことではありませんが、その分人件費がかかります。
それが、通常でも利益が十分とは言えないのですから、経営を苦しくします。
中小企業の場合、休暇取得を推し進めると、必ずこの問題に直面することになります。
働き方改革は行わなくてはなりませんが、その与える影響は、広く大きいです。
その影響を考慮に入れながら、改革を導入することが出来るのも、これからの時代の経営者に必要な現場力の1つです。
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執筆者、長尾洋介のプロフィール

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