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【事実と真実、どちらが正しい?】

神戸を中心に自ら現場と直接関わりながら、現場力強化を支援しているオフィス・ビブラビの長尾です。
一見似ている言葉に、事実と真実とがあります。
どちらが正しいことなのでしょうか?


真実は「真の事実」を縮めた言葉に見えます。
文字だけを見ていると、真実の方が正しいことのように思えます。
しかし、言葉の成り立ちはともかく、現在使われている意味は逆に近いです。
このように文字から受け取る印象の違いと、意味が逆になっている言葉は多くあります。
特により強い表現の方が、実は意味が弱いケースは多いです。
これは事実であることをねじ曲げて使う人に対抗するためかもしれません。
あるいは事実よりももっと強い言葉を使うことで正しさを主張するために使うようになったのかもしれません。
いずれにしても、ビッグワードと言われる伝えるテクニックの1つです。
そして現在は、
事実は客観的なデータなど
価値観に照らして評価、判断し、正しいと信じているもの
のように使われているようです。
あなたの真実、などという表現は成り立っていることからも分かります。
では最初の問いに戻りましょう。
事実と真実とでは、どちらが正しいのでしょうか?
先ほどの意味の違いから考えてみると、比較しても意味のない問いです。
どちらも正しいのであって、どちらが正しいかを決められるものではありません。
ただし、論理的に考えたり、複数の人で議論する場合の根拠としては、事実と真実とを明確に分けて扱わなくてはなりません。
誰もが正しいと認められるものが事実です。
人によって違えば、本来は評価や判断である真実です。
ただし、結論や自分の主張を正当化するために評価や判断を真実という言葉を使うケースがあるので注意が必要です。
議論の中で真実という言葉を使われる時は注意が必要です。
実際に論理的に考える時に、真実という言葉の出番はありません。
根拠として使えるのは事実だけだからです。
このようなレトリックに振り回されることなく、きちんと論理的に考え、議論出来るのも、現場力の強い現場の特長の1つです。
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執筆者、長尾洋介のプロフィール

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