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【現状維持の数値計画はダメ?】

神戸を中心に自ら現場と直接関わりながら、現場力強化を支援しているオフィス・ビブラビの長尾です。
会社は成長し続けなくてはならないと言われています。
現状維持の数値計画ではダメなのでしょうか?


ほとんどの会社が、毎年事業計画を作っています。
取引銀行に提出が必要だからという消極的な理由かもしれません。
会社を経営する上で必要なものだから作っているのかもしれません。
事業計画には、会社を将来どのようにしていきたいかなど、経営者の考え方が表現されています。
飛躍的な成長を目指す計画もあれば、現状維持で良いとする計画もあります。
会社を大きくすることが良いとされる風潮があります。
私は、大きくすることが必ずしも良いことだと思っていません。
現在の事業規模を維持する計画も問題ないと考えています。
ただし、前年の売上や利益の現状維持を目標するのには問題があります。
実は、前年の数字を維持していては、会社全体として現状維持出来ないからです。
経済全体が成長すると、物価の上昇、インフレが起こります。
物の値段が上がるということは、同じ売上額では、実質的には売上が下がっていることになります。
つまり、現状維持するには、売上金額を伸ばさないといけないのです。
さらに、社員の給料を上げる必要があります。
物価が上がれば、今の生活を維持するためにも、今よりも多くの給料が必要です。
社員の年齢や勤続年数によって上げなければ、社員のやる気も維持出来ません。
今の雇用環境からすれば、人の確保のためにも今以上に人件費をかけなくてはならないかもしれません。
多くの人件費を払うには、多くの利益を上げる必要があります。
会社の規模を大きくすることが必ずしも良いとは限りません。
しかし、堅実な経営を目指すとしても、売上と利益は前年を上回る数字を目標にしなくてはなりません。
事業計画に書かれている名目的な数字と、インフレや人件費増を考慮した実質的な数字を分けて考えることが必要です。
これも、現場力の強い経営者が持っている視点の1つです。
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執筆者、長尾洋介のプロフィール

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