オフィス・ビブラビの長尾です。ブログをご訪問いただき、ありがとうございます。

先日、何度か行っている繁盛しているお店が営業時間を短縮した上に、休業日を増やしました。何があったのでしょうか？

そのお店は人気店で、いつも行列が出来ていました。そして、閉店時間近くに行くと商品はほとんど残っていませんでした。午後早目の時間に行っても人気商品は売り切れていることがほとんどでした。本当に人気のあるお店です。そのお店が営業時間を短縮し、営業日も減らすことにしました。

行列が出来、毎日売り切れになる人気店です。営業時間を延ばし、営業日を増やせば、もっと売上を伸ばせるでしょう。もちろん、もっと商品を作らなくてはなりませんが。

今の状況は経営者から見れば望ましいはずです。羨ましい状況です。そして、売上を伸ばし、事業を拡大する機会です。しかし、このお店の経営者は、拡大することを選びませんでした。拡大の機会をあえて放棄したのです。

そのお店の商品は、手間暇をかけ良質なものでした。それが評価されて人気となっています。

商品を増やすには、いくつかの方法があります。例えば、

1. 商品の質は落ちても良いので、作業を簡素化、効果化する
2. 過剰労働になっても、今のスタッフにもっと長時間働いてもらう
3. 技術は劣っていても良いのでスタッフを増やす

などです。

しかし、このお店の経営者は上のいずれも選びませんでした。スタッフへの負担を過剰にはしたくありませんでした。商品の質も落としたくありませんでした。この経営者にとって、売上を伸ばすよりも、商品の質と従業員の労働環境の方が優先順位が高いのです。

これは、この経営者の考えです。上に書いた商品を増やして、より多い売上を求める選択もあります。良い悪いの問題ではありません。優先順位の違いによって選ぶものが違うだけです。

ビジネスは選択の連続です。選択は優先順位の違いによって変わるものです。そして、何を選ぶかの前提となる優先順位を決めることができるのは経営者しかいません。言い方を変えると、優先順位を決める権限があるから経営者なのです。

本当に経営者は大変です。だからこそ私は、頑張っている経営者にエールを送り続けたいと思っています。そして支援したいと思っています。

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現場力視点の新無料レポート公開2023.05.17