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組織を動かす仕組みのタイプ

指揮者とオーケストラ

オフィス・ビブラビの長尾です。ブログにご訪問いただき、ありがとうございます。

会社は組織を動かして事業を行います。どうやって会社組織を動かしていますか?

会社には多くの人が働いています。ただ人が集まっているだけでは烏合の衆です。何も生み出しません。組織として機能するには、何らかの仕組みが必要です。

会社は商品やサービスを提供し、利益を上げなくてはなりません。そのために会社という組織は、従業員など関わる人たちに業務をしてもらわなくてはなりません。ビジネスには多くの業務があります。それら一つひとつの業務を行わなくてはなりませんし、業務間の連携も必要です。そのための仕組みが必要です。その仕組みには大きく分けて二つあります。一つはルールです。そして、もう一つはプリンシパルです

会社には業務を行う上で多くのルールがあります。就業規則などの基本的な規則もあるでしょう。業務手順を定めたものがある会社もあるでしょう。マニュアルが整備されている会社もあるでしょう。文書化されていなくても、OJTなどを通して、上司や先輩社員から教えられることもあるでしょう。明文化されているかどうかは関係なく、社内にルールがあるから業務が遂行されるのです。

ところが会社によってルールの細かさには違いがあります。大雑把な決めごとしかない会社もあれば、非常に細かい所まで決めている会社もあります。そして、同じ会社でも部署や担当する業務によって、その細かさに違いがあります。もちろん、全ての部署の全ての業務について細かい所までルールを決めるのは現実的ではありません。そこで利用されているのがプリンシパルです。

プリンシパルとは、厳密に言えば多少の違いがありますが、分かりやすい表現を使えば、行動規範です。してはいけないことなどが決められています。もちろん、してはいけないことでなければ何をしても良いわけではありません。目的も目標など目指すものも、お客さまに提供する価値などは会社に決められます。そして、どのような行動が望ましいのかも決められます。ただ、どのように実現するかは現場に任されます。

プリンシパルをベースにした手法としてOODAループがあります。OODAは、Observe(観察)Orient(状況判断、方向づけ)Decide(意思決定)Act(行動)の頭文字を取ったものです。トヨタでも採用されていて、何を(what)となぜや目的(why)は指示するけれどどのように(how)は現場に任せる手法です。

ルールとプリンシパルは、ある意味真逆です。どの会社も両方を使っています。ただ、どちらかの比率が高いかが違うだけです。大切なのは、何の、どこまでをルールを使い、プリンシパルを使うかを決め、決めたことを徹底して維持することです。

ルールの比重が高ければ、業務を教えるのも管理するのも楽です。しかし、細かい所まで決める手間が大変です。全てを会社で決めるため、指示待ちになりがちです。

プリンシパルの比重が高ければ、規範に従っている限り、やり方は現場に任せなくてはなりません。自主性も育ちます。しかし、口を出せば途端にやる気を失います。任せる限りは、他のやり方の方が良いと思っても、任せ切る覚悟が必要です。この我慢は大変でしょう。

ルールとプリンシパルは、どちらか一方を選ぶのではありません。しかし、どのようにバランスを取るかが大切なのです。そのバランス、どこまで会社が決めて、どこから任せるのかを決めるのは、最終的には経営者です。そして、いくら大変でも、決めたことを守り続けるのも経営者です。

本当に経営者は大変です。だからこそ私は、頑張っている経営者にエールを送り続けたいと思っています。そして支援したいと思っています。

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