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選択と集中のメリットとデメリット

荒涼とした砂漠の真ん中

オフィス・ビブラビの長尾です。ブログにご訪問いただき、ありがとうございます。

経営戦略として、選択と集中が注目を浴びて来ました。。しかし実際には、他の戦略と同様にメリットもあればデメリットもあります。

新型コロナウイルスの影響を受けていない会社はありません。その中で、選択と集中を進めた会社と、多角化を進めた会社とでは、どちらが大きく影響を受けたでしょうか?

選択と集中を推し進めた会社は選択した事業分野に資源を集中的に投下することが出来ます。さらに組織や業務の進め方も合理化出来るので、効率も高くすることが出来ます。

しかし、選択と集中の戦略は諸刃の剣です。選択したもの以外へ対応出来ません。方向転換するにも、他のものに取り組むにも多くの資源が必要となりますし、時間もかかります。

一方、多角化を選べば、資源は分散しなくてはなりません。一つひとつを見れば、集中した会社には敵いません。しかし、あるものが不調となっても、他のものは好調である可能性があります。また、選択と集中を選んだ会社と比べれば、さまざまなことに取り組んでいるだけ、軌道修正も容易です。

ビジネスの環境は常に変化していきます。その変化の方向が一定であれば、選択と集中の方が良いでしょう。しかし、一気に環境が変わったり、想定と違う方向に変化すると、選択したビジネスモデルが通用しなくなることがあります。選択したマーケットが縮小したり、無くなるかもしれません。選択と集中を選んでいたら、その変化に対応することが難しいでしょう。

今回の新型コロナウイルスはビジネス環境に大きな影響を与えています。マーケットの指向も大きく変化しています。この状況の中では、選択と集中を推し進めた会社の方が対応に苦慮しています。一方、一定の多角化を行なって来た会社は、あまり影響を受けない分野を持っていたり、強みを活かせるビジネスチャンスを活かしています。

選択と集中も合理的で適切な戦略の一つです。変化の予測が立ち、その通りに変化していけば、多角化を選んだ会社と比べて、圧倒的な成果を出すことが出来るでしょう。

しかし、今回のような環境の急激な変化や、変化の想定が外れるというリスクに対応するには問題のあることを露呈しました。

選択と集中を選ぶのか、多角化を選ぶのかの二者択一ではありません。選択と集中に偏り過ぎればリスクが高いでしょう。多角化を選ぶにしても、選んだ全てのビジネス分野やビジネスモデルに取り組むことは出来ないでしょう。メインとするビジネス分野やモデルを決めて集中しつつも、複数の種を撒き、育てることが良いと考えています。

限られた経営資源の中で、何に集中し、何に種を撒いて育てるのか?これを決めなくてはなりません。そして、これを決め、会社を動かすのは経営者の役割です。

本当に経営者は大変です。だからこそ私は、頑張っている経営者にエールを送り続けたいと思っています。そして支援したいと思っています。応援しています!

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