ビブラビ記事一覧

二代目としての陳建一氏

分かれ道に立つ男性二人

オフィス・ビブラビの長尾です。ブログにご訪問いただき、ありがとうございます。

料理人の陳建一さんがお亡くなりになりました。料理人としてだけでなく、事業継承者としても偉大な方でした。

私の年代ではテレビの影響で、陳建一と言えば、料理の鉄人、中華の鉄人という印象が強いです。明るいキャラクターで人気を博していました。

陳建一氏は、四川料理の父と言われている陳建民氏の長男です。いわゆる二代目です。偉大な父親の跡継ぎです。相当なプレッシャーもあったでしょう。後継者は何かと先代と比較されるものです。先代との違いで、批判されることもあったでしょう。

さらに二代目は二代目で、全く先代と同じことをするのではなく、自分なりにしたいこともあるものです。時代や自分の指向性に合わせて変えていきたいという思いもあるでしょう。もしかしたら、先代への反発もあるかもしれません。

いずれにしても、二代目は何かと先代と比較され、批判されるものです。

そんな偉大な父親の後継者である陳建一氏ですが、世間からも評価され、事業を拡大しました。相当な覚悟を持って、努力したのだと思います。

実は、陳建一氏が自ら麻婆豆腐を作り、食べることが出来るイベントに参加したことがあります。その時食べた麻婆豆腐は、それまでに食べたことがある物とは全く違う初めての味でした。本当に美味しい麻婆豆腐でした。この経験から、関東に行く機会あり、時間があれば陳建一氏が経営している四川飯店に行くようになりました。特に担々麺は私のお気に入りです。

少し脱線しましたが、私の舌や好みは別として、陳建一氏は料理人としての腕も本物だと評価されています。そして料理を通して人を楽しませる、喜んでもらうことを追求していたと言われています。一種のエンターテイナーでした。これは先代の父親とは違う部分のようです。

偉大な先代からの料理の技術は受け継ぎ、自分なりの色を加えた上で、評価を得た陳建一氏は本物のプロと言えます。

陳建一氏の姿勢は、経営者にも参考に出来ることが多いです。特に今の時代、事業承継が注目されています。創業者は事業を立ち上げ、育ててきました。経営者として偉大です。後継者は先代が築いてきたものを基礎にスタートします。その基盤は重要ですが、時代の変化にも対応して変えなくてはならないものもあります。

継がせる立場からは、全て自分と同じようにさせたい気持ちがあるでしょう。その気持ちを抑えなくてはならないかもしれません。継ぐ立場からは、自由に自分独自の色を出したいと思うかもしれません。しかし、先代が築いた土台があっての事業です。その良い所、強みを生かすことを忘れてはいけません。

経営者も人です。人にはそれぞれ好みや価値観があります。感情があります。だから事業承継は簡単ではないのです。もちろん事業承継の当事者は経営者です。その役割も責任も重いものです。

本当に経営者は大変です。だからこそ私は、頑張っている経営者にエールを送り続けたいと思っています。そして支援したいと思っています。

応援しています!

アーカイブ

オフィスビブラビ公式Facebook

PAGE TOP