オフィス・ビブラビの長尾です。ブログにご訪問いただき、ありがとうございます。
ビジネスに必要な知識やスキルは多様です。これらを学ぶ上で何が役立つのでしょうか?
先日テレビで紹介されていた情報に、少しショックを受けました。最近の大学は、社会に出て即戦力となる人材を育てることが求められているそうです。そこで、パソコンなど実務で使える知識や資格が取得出来るカリキュラムが組まれているようです。
確かに仕事ではパソコンを使う必要があります。社会人になり、仕事を始める前から、パソコンが使えるようになっていることは良いことだと思います。今の時代、ある程度パソコンが使えることは、社会人の常識と言えるかもしれません。大学のカリキュラムの中にあっても悪くないと思っています。しかし私がショックを受けたのは、それが大学で教える必要があることと大学が考えていることです。
私が学生の頃、大学は専攻した分野の専門知識と共に、広い分野の基礎知識を学ぶ場と位置付けられていました。基礎知識の範囲も広がり、専門知識が高度になっている中、本当に専門知識を得るには大学院まで行かないと不十分だと言われ始めていました。当時もパソコンが注目され始めていましたが、ビジネスマナーや敬語などと同じように、自発的に学ぶ対象でした。
大学のカリキュラムで、これらの実務知識を教えることに時間を割けば、基礎知識を学ぶ時間は減るでしょう。高度化している専門知識を十分学ぶことは難しいでしょう。以前、これらの実務知識を学ぶのは専門学校や外部の教育機関でした。少なくとも、大学で教わるものではありませんでした。
パソコンだけでなく、ビジネスマナー、敬語など、社会人になる前に、身に付けておくと良いものがあります。新入社員を迎える会社としても、ありがたいことです。しかし、これらのことを学んだからといって、即戦力にはなりません。ビジネスに必要な知識やスキルはもっと幅広いからです。
さらに、時代の変化に対応するために、新たに学ばなくてはいけないこと、身に付けなくてはいけないことが出て来ます。仕事人として生きていくには、知識やスキルの幅を広げなくてはなりません。新しいことを学ぶ上で必要なことは二つです。
- 新しく学ぶ分野の基礎知識
- 学ぶ力
です。さらに仕事人としての幅を広げる中では、教養と言われる歴史や文化、芸術なども必要な場面があります。
実務知識を持っていても仕事ではすぐには役に立ちません。仕事をしている中で、何かを身に付けようとする時、基礎知識がなければ時間もかかりますし、本人も苦労します。浅くでも良いので幅広く基礎知識を持っていることは、長い目で見ると大きな価値があるのです。しかし、大学が基礎知識よりも実務知識に力を入れているのも時代の要請です。そして以前よりも基礎知識を知らない人、基礎知識の幅の狭い人が増えているのは現実です。
基礎知識が不十分なことが背景にあると思われる原因で、社員の育成に苦労している会社は多いです。それでも人材育成は避けられません。その陣頭指揮を執るのは経営者しかいません。だからこそ私は、頑張っている経営者にエールを送り続けたいと思っています。そして支援したいと思っています。応援しています!
経営者の「こんな会社にしたい」の実現を支援することを目指して、
2011年にオフィス・ビブラビを設立しました。
VIVE LA VIE(ビブラビ)はフランス語で「人生万歳」という意味です。
ビジネスの支援を通して、そこに関わる人たちの人生が充実したものになる一助となりたい。
そんな思いでサービスを提供しています。
長尾洋介プロフィール
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