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【効率化も行き過ぎると問題】

神戸を中心に自ら現場と直接関わりながら、現場力強化を支援しているオフィス・ビブラビの長尾です。
業務の効率化は必要です。
しかし、行き過ぎると問題も起こります。


業務を効率良く行うことは、どの会社、どの現場にも求められます。
業務の効率化は、経営資源を最大限に生かし、無駄を最小限に抑えます。
競争の厳しいビジネスの世界では当然、追及しなくてはなりません。
最大限に効率化された業務は、全てがシステマティックに行われます。
全ての業務は厳しく作業が規定され、時間を制御されて行われます。
人が行う業務も、まるで機械やロボットのような精緻さが求められます。
では、効率化を最大限に高めると、どのような問題が起こるのでしょうか?
大きく分けて2つあります。
1つ目は、何か1つの例外的なことが起こっただけで、全てが狂ってしまう可能性があることです。
また、システムで分化された1部の業務を専任するようになるので、効率は上がりますが、前後の業務や全体像を把握している人が少なくなります。
そのため、例外的なことやトラブルが発生しても、リカバリーするために、何をすれば良いかも分かる人もいません。
多少の余裕があれば、例外的なことが起こっても、修正を加えることで対処することが出来ます。
業務全体が分かっている人が多ければ、効果的にリカバリー対策を練り、実行することが出来ます。
2つ目は、現場の知恵が活かせないことです。
細分化された自分の業務だけしか分かっていない人が多くなります。
自分の業務を早く正確に行うことを徹底して求められるのですから、当然です。
その結果、業務全体、業務全体の中での自分の業務の位置付けについて分かっている人が少なくなります。
その影響で、改善や進化を考えることが出来る人が、ほとんどいなくなります。
今、ビジネスに大きな影響を与えている新型コロナウイルスで、対応に苦慮しているのも、この行き過ぎた効率化の影響も小さくありません。
そして対応に苦慮しているのは、政府や地方自治体はもちろん、多くの企業、そして個人も同じです。
ビジネスにとって効率化は重要です。
しかし、行き過ぎた効率化は、組織、業務、思考の硬直化を招き、変化へに対応力を落としてしまいます。
このことを理解し、効率化を追求しながらも、放任するのではなく、意図的に余裕を作っているのも、現場力の強い経営者の特長の1つです。
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執筆者、長尾洋介のプロフィール

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