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実行計画を立てる

計画用手帳とペン

会社が取り組むと決めたことが実行されないケースは少なくありません。
指示を受けた人や部署の責任も大きいかもしれません。しかし、実行されることが何よりも重要です。

では、実行されるには何が効果的なのでしょうか?

それは、実行計画を作ることです。

目次

実行計画の必要性

多くの会社では、経営陣が承認するなど意思決定を行います。
その決定内容は下にプロジェクトとして下ろされます。
経営陣の意思決定内容は、一定の具体性はあります。
しかし、現場が受け取って、具体的に何をすれば良いかまで詳細に決められていることはありません。

漠然とした指示を具体的な作業に落とし込むには、集中して考える時間が必要です。
現場は日常業務で忙しいです。
具体的に何をどうすれば良いのかを考える時間を確保するのは難しいので、先送りされます。

しかし一定の期間が経つと、進捗状況などを確認されます。
その時になって急いで対応している現場が多いです。
きちんと練られているわけではないので、十分に実行出来ず、当然求められている成果や結果も出ません。
これに近いことが起こっている現場は少なくありません。

計画がなければ、そもそもの目的が果たすことが難しくなります。
まず、プロセスが組まれていなければ、進捗を判断することが出来ず、修正が出来ません。
役割や作業の担当が明確になっていなければ、誰も手を付けていないもれが出ます。
きちんと実行されてない上に、修正や改善に必要な情報が不正確で不十分なため、PDCAサイクルを回すことが出来ません。

大枠で指示を下ろしても、最終的には具体的な計画に落とし込まれていなければ、複数の人が関わる会社では、きちんと実行されることはありません。
会社にとって必要だから行った意思決定も実行されなければ、成果も結果も出ません。
取り繕うように現場が実行しても、所詮はやっつけ仕事で成果も出ず、無駄な労力を使うことになります。

意思決定は会社にとって必要な対策を実行する目的で行われるものです。
そして、対策をきちんと実行して、望ましい成果を上げるには実行計画が必要なのです。

実行計画の内容

実行計画の中身は多岐にわたります。
実行計画を作る準備段階として、決めておかなくてはならないことがあります。
それは役員レベル、部長レベル、課長レベル、現場メンバー、それぞれで計画のどの部分を、どの詳細さまで考え、決めるのかを決めておくことです。
会社によって階層による役割分担も違います。
中身のどの部分を、どの程度の詳細さで考え、決めるのは会社によって違いますし、同じ会社でも内容によって変わります。
いずれにしても、事前に割り振っておかなければ、もれが出て、実効性のある計画は作れません。

実行計画の中身の例は以下の通りです。

  • 全体のロードマップ(ゴール、途中のチェックポイントとなるマイルストーン含む)
  • 全体プロセス
  • 作業(内容、担当者、期限、監督者など)
  • 報告ルール(何を、誰に、いつ、報告方法)
  • PDCAサイクルを回すための情報収集(何を、どのタイミングで、誰が、報告方法)

意外に多いと感じる人が多いかもしれません。
しかし、きちんと実行されないことのマイナス面は大きなものです。
実行計画はきちんと作る価値があります。

実行計画のオプション

意思決定の内容によっては、そのプロジェクトが非常に大きく、長期間必要なことがあります。
このような巨大なプロジェクトを一気に全面展開するのはリスクが大きいです。
そこで、最初から全体の実行計画を作らない方式を採る方が良い場合があります。
その代表的な方式が、リアルオプションとパイロット・プログラムです。

リアルオプションは、まずプロジェクト全体をいくつかのプロセスに分けます。
実行計画は次のプロセスの分だけ作ります。
そして1つのプロセスが終わる度に、検証し、当初の計画通り進めるのか、次のプロセスの内容を変更するのか、あるいはプロジェクト自体を中止するのかを判断します。

もう1つのパイロットプログラムは、全社で同時に進めるのではなく、一部の部門などを選び、そこで全プロセスを実行する方法です。
小さな単位で実行することで、確実にPDCAサイクルを回し、問題点や課題に対処することが可能になります。
また、不具合などが起きた時の混乱も全社に影響を与えることもありません。

実行計画は大切です

意思決定は会社にとって必要な対策を実行する目的で行われるものです。
現場に下ろされたプロジェクトはきちんと実行されなければなりません。
そしてPDCAサイクルを確実に回し、目的を果たさなくてはなりません。
そのために実行計画は不可欠なのです。

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