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手段の目的化に注意

前が見えないほど大量の書類を運ぶ男性

手段を目的化してはいけないこのようなことを言われることがあります。目の前のことに集中し過ぎて、本来の目的を失うな、という戒めです。意識する必要のあることですが、簡単ではありません。

目次

今取り組んでいることに集中することは重要

今取り組んでいることを漫然と行ってはいけないことは多くの人が分かっています。しかし、先の工程のことや、関係する他のことに気が行き過ぎて、集中力が散漫になるのも良くありません。

何かに取り組んでいる時、スピード速く、高い質で行おうとすれば集中しなくてはなりません。目の前のことに集中することは、ただ推奨されていることでも、良いとされていることでもありません。必要であり、重要なことです。

集中し過ぎることで起こりがちな問題

集中するということは、別の見方をすれば、他のことを見ていないのです。他のことに気を取られないことが集中していることですので当然です。

しかし集中しているからこそ起こる問題もあります。

平行して行われている関係のある業務に変更があれば、自分の業務にも影響があるかもしれません。内容や進め方に変更が必要な場合に、そのまま進めていると、後になって無駄になることもあります。私は私の仕事をするだけ、では良い仕事は出来ません。

また、仕事は一つの工程で成り立っているものはほとんどありません。今取り組んでいる工程の後には、次の工程が待っています。今取り組んでいることに、何が求められているかは、次の工程にとって必要なものによって決まります。仕事や業務は小さな判断を繰り返しながら進めていきます。その判断基準は、次の工程や、全体にとってという基準でなければなりません。集中し過ぎると、今していることの事情や思いが優先しがちになります。こうして、次の工程や全体から見ると問題がある形になってしますことがあります。

また、集中していると、一種のこだわりが生まれます。そのため、本来の目的にとってあまり価値のないことに時間と手間をかけてしまう可能性が生まれます。それどころか、取り組み全体のことを考えた時に、問題の原因を作ってしまうこともあります。

いずれにしても、本来の目的を忘れていると言わても仕方がありません。これが手段が目的化している状態です。

目の前の仕事にこだわりをもって取り組むのは良いことです。しかし、その仕事の価値は全体の中で判断されるものです。厳しい言い方をすると、本人がどれだけ真剣に集中して仕事をしているかは関係がありません。目の前のことに集中するのは大切なことですが、集中し過ぎることも良くないのです。

時々意識して俯瞰してみる

集中することは重要で必要だけれども、集中し過ぎてはいけない、と言われても、どうすれば良いか分かりません。結局、結果論で、良い悪いと判断されてしまうように感じる人も多いでしょう。

しかし、方法はあります。それは作業する時には徹底的に集中して取り組み、計画的に手を止め、全体を俯瞰して見る機会を作ることです。

そして、

  • 今のままのペースで進めて良いのか?
  • 次の工程から求められていることを満たすことが出来るのか?
  • 今こだわっている部分は、次の工程や、取り組み全体の中で必要なことなのか?

などについて考え、その後の作業の進め方を決め、再び集中した作業に戻るのです。

良い仕事をするには集中して仕事に取り組まなくてはなりません。一方、集中していれば周りが見えなくなります。作業している時に注意が散漫になっていては良い仕事が出来ないからです。

本来の目的を忘れず、目的に対して必要なことのために集中して仕事に取り組むことが重要なのです。

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