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【能力を発揮する機会を与える時の注意点】

神戸を中心に自ら現場と直接関わりながら、現場力強化を支援しているオフィス・ビブラビの長尾です。
経営者にとって、従業員に能力を発揮する機会を与えるのは、重要なことです。
しかし、注意しなくてはならないこともあります。


経営者ならば、従業員が持っている能力を最大限に活用したいと考えるものです。
そこで、能力を活かす業務を与え、時には能力を伸ばすためにハードルの高い業務を担当させます。
それは理にかなっています。
当然、問題ありません。
しかし、このように従業員の能力を出来るだけ多く引き出し、活用しようとしている経営者のいる会社の従業員は、働き甲斐を感じ、満足しているのでしょうか?
必ずしも、そうではないようです。
逆に、不満を感じている従業員も少なくありません。
従業員に能力があることを信じることは良いことです。
しかし、能力を発揮する機会を与えると、誰でもやりがいを感じると考えるのは安易です。
能力があったとしても、与えられた担当業務によっては、負担が大きいものがあります。
正社員であれば適度な負担だとしても、契約社員やパートやアルバイトにとっては大き過ぎると感じるでしょう。
管理職ならば適度であっても、一般社員にとっては大き過ぎるかもしれません。
また、能力を基準に業務の担当分けすることにも問題があります。
責任を伴うなど、重要な業務の場合も、能力だけで担当を決めると問題があります。
業務によっては、それなりの役職、役職に伴う権限を持つ人が担当すべきものがあります。
役職や立場に不相応な業務を担当させると、円滑に業務が進まない上に、組織運営上問題が起きることが多くなります。
当然、担当する従業員にも精神的負担がかかります。
ある従業員が出来ることがあったとしても、その出来ることが生かせる業務を担当することが正しいわけではありません。
従業員は、役割や立場、契約によって、しなくて良いこと、すべきではないことが分かっています。
それらに相応しくない業務を与えても、従業員のやる気は起こりません。
かえって負担の大きさに不満を感じるか、困惑する従業員が多いものです。
能力を発揮する機会を与えれば、能力を認められていることを喜び、粋に感じ、働き甲斐を感じてくれれば良いのですが、多くの場合、経営者の希望的観測でしかありません。
能力だけでなく、役割や立場なども考慮に入れた上で担当する業務を割り振ることが重要です。
それを心がけているのも、現場力の強い経営者の特長の1つです。
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執筆者、長尾洋介のプロフィール

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