神戸を中心に自ら現場と直接関わりながら、現場力強化を支援しているオフィス・ビブラビの長尾です。
新型コロナウイルスの政府の対策に批判の声が上がっています。
その批判は他山の石とすべきことがあります。
国は新型コロナウイルスの拡散防止や経済への影響を抑えるために、多くの対策を打ち出しています。
対策内容自体への批判も多く聞かれます。
しかし、国民はそれぞれ状況も環境も違います。
何に困っているのか、何を求めているのかも違います。
どのような対策を採用しても、不満を感じる人が出て来ます。
客観的に見れば、それほど悪いものではないと考えています。
例えば、悪評を受けている代表の「アベノマスク」です。
「アベノマスク」を発表した当時、マスクを手に入れたくても出回っていませんでした。
もちろん、使い捨てマスクを十分な数供給出来れば、その方が良かったでしょう。
最近は大きなサイズのマスクが主流でしたので、昔の小さなサイズも不評でした。
医療現場でも不足している中、市中に供給するのには相当時間がかかると思われました。
まずはマスクを広く行き渡せるには、必要な対策でした。
不足していたタイミングで「アベノマスク」が発表されたことで、一部の業者が抱えていたと思われるマスクが徐々に市場に出始めました。
そして徐々に価格も下がってきました。
発表したことによるアナウンス効果はあったと思われます。
しかし、その実行に時間がかかってしまったことが、対策の価値を下げてしまいました。
非常事態宣言が出され、特定地域に指定されていた兵庫県に住んでいる私の所にも、まだアベノマスクは届いていません。
今はマスクを手に入れるのに苦労していません。
このような届ける順番も含めて、実行のタイミングが遅れたことが、かけた予算に対する「アベノマスク」の価値を下げてしまいました。
「アベノマスク」だけでなく、対企業で言えば、人件費や家賃などの事業資金に関係する対策も、実行に時間がかかり過ぎていることで価値を下げてしまっています。
必要なタイミングで受け取れなければ、企業の存続が危うくなるのですから当然です。
このような国の施策の価値を下げていることと似たことが多くの会社でも起こっています。
いくら良い内容の戦術や施策であっても、決断するタイミング、発表するタイミング、実行に移すタイミングが遅ければ、そもそもの価値を下げてしまいます。
今回の政府の対策のようなタイミングを逸することで、対策の価値を下げてしまうことを他山の石とし、内容と共に、決断、発表、実行のタイミングも重視しているのも、現場力の強い経営者の特長の1つです。
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オフィス・ビブラビのサービス
執筆者、長尾洋介のプロフィール
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経営者の「こんな会社にしたい」の実現を支援することを目指して、
2011年にオフィス・ビブラビを設立しました。
VIVE LA VIE(ビブラビ)はフランス語で「人生万歳」という意味です。
ビジネスの支援を通して、そこに関わる人たちの人生が充実したものになる一助となりたい。
そんな思いでサービスを提供しています。
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