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【トラブルは想定外?】

神戸を中心に自ら現場と直接関わりながら、現場力強化を支援しているオフィス・ビブラビの長尾です。
トラブルなど悪いことが起こると、想定外だと言う人がいます。
それは、正当なのでしょうか?


そもそも、想定外の意味は何でしょうか?
当たり前ですが、想定していなかったことです。
想定の中身は2つに分かれます。
1つ目は、どんなトラブルが起こるか、どんなことが起こるとトラブルに発展したり原因となるのかというケースの想定です。
もう1つは、1つ目で出て来たことの起こる可能性の想定です。
これらは、リスク・マネジメントで考えることと同じです。
これらに加え、起こった時の影響も考慮に入れて対策を考えるのがリスク・マネジメントです。
まず、ケースの想定に漏れがないことが重要です。
これが不十分ですと、対処の準備は出来ません。
そして、ケースが周知されていれば、その兆候となる情報をキャッチする可能性が高くなります。
ところが現実にリスク・マネジメントで支障となるのは、可能性の想定です。
実際にトラブルが起こる可能性は高くないので、つい楽観的になりがちです。
ケースに漏れがなく、その予兆となる可能性のある情報が何であるかも分かっているとします。
しかし現実にはトラブルの可能性は低いのは分かっている中で、日常の業務で多忙な現場では何が起こるでしょうか?
予兆と思われる情報の収集を後回しにするかもしれません。
気付いても無視したり、放置するかもしれません。
このように、多分トラブルにはならないだろうと楽観的になるのは、仕方がないことです。
しかしリスク・マネジメントは重要です。
では、どこに問題があるのでしょうか?
想定を知ろうとしない現場に問題があるのでしょうか?
経営者や管理職の伝える努力が足りなかったのでしょうか?
実際にトラブルが起これば、責任を問われるのは経営者や管理職です。
その意味では、伝える努力が足りなかったと言われても仕方がありません。
しかし、楽観的過ぎて真摯に受け止めていない現場にも問題があります。
最終的には、現場が重要なことだと理解し、受け入れ、対応することが重要です。
経営者や管理職は、現場が重要だと受け入れるまで伝えなければなりません。
忙しい日常の中でも忘れられたり、放置されないように、伝え続け、管理しなくてはなりません。
リスク・マネジメントは、ケースを想定し、対処方法を検討し、準備するだけでは不十分です。
現場にただ伝えるだけでなく、重要性を受け入れるように伝え、伝え続けなくてはなりません。
そして現場も、他人事だと思わず、どうせ起こらないと思わず、重要性を受け入れ、必要なことをしなくてはなりません。
これが出来ているのも、現場力の強い会社の特長の1つです。
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執筆者、長尾洋介のプロフィール

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