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【総論賛成各論反対は問題】

神戸を中心に自ら現場と直接関わりながら、現場力強化を支援しているオフィス・ビブラビの長尾です。
ビジネスでは他人との合意が必要なことが多くあります。
そこで良く起こるのは、総論賛成各論反対です。


相手が社内であっても社外であっても合意を得なくてはならないことは少なくありません。
そこで交渉と呼んでも良いですが、話し合う場面があります。
特に自分の提案や主張を通したい場合は、相手を説得して、賛成とまでは言えなくても了承してもらわなくてはなりません。
そこで多く見られるのは、まず大筋での合意を得ようとすることです。
提案や主張には、大義があるものです。
相手と共通の目標や目的に役に立つなどの意義や価値です。
目指すものが共通しているのですから、そのために良いことであれば合意は得やすいものです。
ところが拙速に大筋の合意を得ると、多くの場合、後で問題が起こり、トラブルに発展したり、頓挫したりします。
大筋で合意出来ても、具体的に検討していけば、何らかの問題が見つかるものです。
そんな時、大筋で合意したことを盾にして進めようとすると、トラブルに発展します。
提案を通した側は、大筋で合意したのに協力的でないと不満を感じる可能性があります。
提案を了承した側は、問題があるのに、大筋合意したという言質を根拠に無理強いされることに不満を感じます。
場合によっては問題が起こるのを隠して大筋の合意を取り付けようとしたのではないかと、不信感を抱きます。
このような事態は避けたいものです。
大切なのは、提案をする場合、各論で反対される可能性がある点を洗い出しておくことです。
そして重要性が高いと思われる点については、事前に伝えた上で大筋の合意を得るようにするのです。
しかし実際には、意図的に問題点を隠すケースもあります。
提案への思い入れが強ければ強いほど、合意を得たいものです。
そして具体的な検討に入ると反対されることが想定されていても、相手が気付かなければあえて触れないようにしてしまいがちです。
ここで問題なのは、提案した側が、問題が起こるのを分かっていたかどうかではありません。
総論賛成を盾にとって各論反対を無理に押し切ろうとすると、総論で了承した側が不信感を抱く可能性が高いことが問題なのです。
場合によっては、騙されたと感じるかもしれません。
総論賛成各論反対は好ましくありません。
各論に入った時に問題となる可能性のある点を、総論を論じる時から論点として取り上げることが、結果的に効率的なのです。
話し合いの場で、これが出来ているのも現場力の強い現場の特長の1つです。
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執筆者、長尾洋介のプロフィール

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