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【メッセージの効果は「聞く人」によって変わる】

同じ「言葉」を聞いても、
聞く人によって、
伝わり方には違いがあります。
伝わり方が違うのですから、
伝えた後の
効果や影響にも
違いが生まれます。
一つの例として、
アップルの創始者
故スティーブ・ジョブズ氏の
有名な言葉
「ハングリーであれ。愚か者であれ。」
について考えてみます。


この言葉は、
スティーブ・ジョブズ氏が
残した言葉の中でも、特に有名です。
新しいモノに挑戦し、
溢れんばかりの
才能と創造力と情熱を持ち、
既存勢力や常識に抵抗し、
挑戦し続け、
独創的な商品を送り出した
彼の「生き様」を象徴しています。
ジョブズは、カリスマです。
そして、
起業家のアイドルです。
そんな彼の「言葉」だからこそ、
聴衆に、
ネットを通して多くの人に
メッセージが届きました。
それは、
起業家にとってみれば、
挑戦を後押ししてくれる、
勇気と夢を与えてくれる
「言葉」です。
そして、
常識や規制などに閉塞感を感じ、
息苦しさを感じ、
将来への希望を失いかけた人にも
夢と希望と元気を与えてくれる
「言葉」です。
ところが、
このスピーチが行われたのは、
スタンフォード大学という、
超名門大学の卒業式です。
当然、聴衆は
頭の良さではトップクラスで
本人は夢も希望もあり、
周囲からも期待されている
エリートです。
頭が良いだけに、
論理が先行しがちです。
常識的で、
思考パターンも保守的です。
そのような相手だから、
枠に囚われないことの
意義や大切さを伝えることに
意味があるのです。
これを、
元々、自由奔放な聴衆に
向かって伝えたら
どうでしょう?
受け入れられやすいとは思いますが、
意味のあるメッセージ
だったでしょうか?
保守的な人には、
このメッセージは届きにくいものです。
でも、
だからこそ伝える価値があります。
それを届けることが出来た、
ジョブズ氏のスピーチは、
素晴らしいものです。
自由奔放な人になら、
簡単に届くメッセージです。
しかし、
聴衆の「学び」や「気付き」には
つながりません。
聴衆自身も
同じことを思い、
「聞きたい」メッセージ
だからです。
私は、
エリート達に向けて行われた
スピーチの中の「メッセージ」として
ジョブズ氏が選んだことに
価値を感じます。
そして、
聴衆が持っているものとは
違う「姿勢」についての
メッセージを届けたジョブズ氏の
スピーチ力
プレゼンテーション力
影響力
を本当に凄いモノだと思います。
相手の考えに合った、
聞きやすい
受け入れられやすい
メッセージを届けるのは簡単です。
考えの違う、
受け入れにくいメッセージ
を届ける時に、
本当の伝達力が問われます。
届けたいメッセージがある時、
伝えたい相手のことを考えて、
伝え方に工夫をすることが
大切です。

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