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【上司と部下との良好な関係の判断基準】

神戸を中心に自ら現場と直接関わりながら、現場力強化を支援しているオフィス・ビブラビの長尾です。
上司と部下との関係が良好なのは良いことです。
ところで、本当に良好な関係はどんな関係でしょうか?


管理職から部下との関係が良いかどうかの目安を聞くと、多くの方から以下のようなことが出て来ます。
・会話が多い
・ホウレンソウが出来ている
・部下から提案が出て来る
これらを前提にして、
・部下に対して注意や指導が出来る
を挙げた方もいます。
部下に遠慮し過ぎる傾向のある今の時代では、必要なことです。
さらに、
・部下は上司への不満が言える
を挙げた方もいます。
職場のコミュニケーションとしては、ここまで出来れば素晴らしいと言えます。
しかし、問題は何について話しているかというテーマと同時に、その内容も重要です。
例えばホウレンソウであっても、部下から伝えられる内容は、必要なもの全てでしょうか?
悪い内容も伝えてくれているでしょうか?
悪い内容も伝えているとして、全てでしょうか?
上司というのは部下にとって、決して安心出来る存在ではありません。
部下を評価し、何を任せるかを決める人です。
出来れば良い評価をして欲しいですし、少なくとも嫌われたくはありません。
そんな対象である上司に、本当に何でも言うでしょうか?
伝えれば自分の評価が下がったり、大ごとになることは、出来れば言いたくないと考えるのが普通です。
そして、上司への不満や業務上の問題などについては、伝えても無駄だと思えば言わないでしょう。
人は誰でも伝える内容を選びます。
伝える相手も選びます。
そして伝える相手によって内容を選びます。
例えば、自分自身に当てはめて考えれば分かります。
あなたは、他人に知られたくないけれど言わなくてはならないような本当に困ったことがある時、誰に言うでしょうか?
信用出来て、信頼出来る相手に言うはずです。
部下への注意や指導は、管理職がしようとすれば出来ます。
ただし、部下が上司に何を伝えるかを決めるのは部下です。
命令したり、促したからといって口に出すかどうかは分かりません。
言いやすい状況を作ることも大切です。
しかし、それだけでは不十分です。
その前に信用や信頼がなければ、伝えてくれないからです。
一見良好なコミュニケーションの状態や人間関係で、管理職と部下との関係が適切かどうかは判断出来ません。
そのことを理解し、日々の部下との接し方に注意を払うのも管理職に必要な現場力の1つです。
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執筆者、長尾洋介のプロフィール

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