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【議論しても結論が出ない理由】

神戸を中心に自ら現場と直接関わりながら、現場力強化を支援しているオフィス・ビブラビの長尾です。
会議で結論を出す段階でまとまらないケースをしばしば見かけます。
その中の多くでは、さらに検討し続けても結論が出ないように思われました。
どこに問題があるのかを、先日大衆食堂で見かけた場面を例に考えてみます。


その食堂は、割り箸ではなく、塗り箸をテーブルの上に立ててありました。
あるお客さんが、割り箸が欲しいと店員に伝えたのですが、割り箸はないようでした。
そのお客さんは一緒に来ていた人に、不満をもらしていました。
「塗り箸は不衛生だから、ケチらないで割り箸置けばいいのに」
ワーク・ブレイクダウン・プログラムでは、結論を出すまでに、判断基準について検討することを勧めています。
判断基準の主な中身は、評価項目、評価方法、要求基準、優先順位などです。
今回のケースの評価項目として考えられるのは、衛生、コスト、エコロジーの三つです。
不満を持ったお客さんは衛生が最優先だったと想像出来ます。
コストを最優先にして割り箸を置かない理由だと思い、不満を感じたのです。
ところで、なぜそのお店は塗り箸だけを置くと決めたのでしょうか?
そのお客さんの思った通り、コストが理由かもしれません。
もしかしたら、エコロジーのことが最優先だったかもしれません。
その上で、優先順位の高い項目を満たすのであれば、衛生面での差は許容範囲内だと判断したのかもしれません。
判断基準の中で、特に重要なのは要求基準と優先順位です。
この二つがはっきりさせないまま、議論を続けても、結論は出ません。
なぜなら、論点がずれているからです。
結論が出ない場合、議論すべきことは、要求基準と優先順位なのです。
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執筆者、長尾洋介のプロフィール

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