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【財務分析から見えること、見えないこと】

神戸を中心に自ら現場と直接関わりながら、現場力強化を支援しているオフィス・ビブラビの長尾です。
財務分析は重要です。
会社の通信簿や健康診断の結果のようなものです。
実を言うと、私は最初、財務分析からコンサルティングを行うことを考えていました。
しかし、今は財務分析から始めることはしていません。
それは、コンサルティングをし始めてみると、財務分析からでは見えるものもあれば、見えないものもあることが分かったからです。


財務諸表の数字は、それまでの経営の結果であり、ある時点での財務状況です。
財務分析を行えば、その会社の事業活動の問題点も分かりますし、財務上の問題点も分かります。
会社のどの部分に問題があるかが分かるのは、会社をより良くするか考える上で、大切なことです。
しかし、問題点が分かるだけでは、問題は解決しないのです。
このことを、人の健康状態を喩えに考えてみます。
熱があると、健康状態が良くないことは分かります。
ところが、熱が問題だと分かっても、熱の原因が分からないと治療は出来ません。
もちろん、解熱剤を飲めば熱は下がるかもしれませんが、病気が治るわけではありません。
病気を特定して、治療をしないと、本当の意味では治らないのです。
会社の事業状況も同じです。
財務分析ではどの数字が悪いかは分かっても、その数字の原因は分かりません。
原因が分からなければ、その数字を良くする方法も分かりません。
しかも、原因が分かっても、直接その原因を取り除く解決策が、現実的でないこともあるのが経営です。
真の原因や現実的な対策は、会社の活動をブレイクダウンして初めて見えて来ます。
財務分析で分かる問題点は、実は経営者も感覚的に気付いていることが多いです。
財務分析では、経営者も気付いている問題点は見えても、真の原因と、現実的な解決策は見えて来ないのです。
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執筆者、長尾洋介のプロフィール

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