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議論するのは難しい?

机の周りに集まって話し合っている人たち

オフィス・ビブラビの長尾です。ブログをご訪問いただき、ありがとうございます。

ビジネスでは、議論することが有効です。しかし、日本人は議論が苦手なようです。

より良い意思決定を行うには、多くのアイデアを出すことが必要です。その上で、出たアイデアを評価するために、さまざまな面から検討します。その際、多くの人の意見が役に立ちます。そして、出た意見をもとに、議論することで、より良い結論に辿り着くことができます。

また、会社の方針や指示などを社内に伝える際にも、議論は役に立ちます。会社の意思決定は、きちんと実行されて初めて成果が得られるものです。そのためには現場の従業員に納得してもらい、しっかりと理解してもらうことが必要です。しかし、ただ伝えただけで、従業員が納得するとは限りません。何をしなくてはならないかを理解できるとも限りません。そこで役に立つのが、現場に伝える時にあえて議論する機会を作ることです。

ところが日本人は議論が苦手です。これには幼い時からの教育、暗黙のルールなどが背景にあると考えています。

  • 正解しか発言してはいけない
  • 反論されれば戦わなくてはならない
  • 議論に負ければ評価が下がる
  • そもそも争いたくない
  • 経営者や上司と違う意見を言いたくない
  • 経営者や上司から反抗的だと思われたくない
  • 周囲の人から空気が読めないと思われたくない

だから、よほど自信がない、あるいは本当に困らない限り、自分の意見を言わずに黙ります。それが一番安心で安全だからです。

ところが、本来、と言うよりも欧米での議論は一見勝ち負けを争う形を取っていますが、本当の戦いではありません。例えば、ディベートでは自分の意見や立場の論証と説得が目的です。ディベートの授業などでは、自分の意見がどうであるかは関係なく、与えられた意見を主張する立場で議論を戦わせます。そして、ディベートによって、テーマへの理解が深まり、より良い結論に到達することを体感します。このディベートの経験が、意見やアイデアを言ったり、議論することへの一種の慣れが生まれるのだと思います。

例えば正論と思われるものに対して、異論ははさみにくいものです。しかし、正論が必ずしも実効性があるわけではありません。経営者や経営幹部などが真剣に考えた末に下した結論であれば、権威と権限を使って、社内に押し付けることは可能でしょう。しかし、それが必ずしも最適な結論とは限りません。

より良い意思決定をするにも、社内の協力を得るためにも、現場を含めた社内で議論することに価値があります。しかし、そもそも日本人は議論を避けようとします。だからこそ、アイデアを出し、意見を言うことが安心だと従業員に信じてもらわなくてはなりません。そのためには、経営者や管理職が、一貫して意見を歓迎し、異論や反論を無視せず、それによって不利益がないだけでなく、評価されるということを行動で示さなくてはなりません。

本当に経営者は大変です。だからこそ私は、頑張っている経営者にエールを送り続けたいと思っています。そして支援したいと思っています。

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