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社員育成のジレンマ

部下をすぐそばで見守る上司

オフィス・ビブラビの長尾です。ブログをご訪問いただき、ありがとうございます。

社員育成を課題ととらえている会社が多いです。そして育成現場ではジレンマを抱えています。

どの会社も社員育成に取り組んでいます。しかし、うまくいっていないと感じている会社が多いようです。その原因は、以前からある伝統的な育成方法が通用しなくなっているからです。

以前の教育方法は、苦労する経験、言い換えれば試練を与えて、必要な知識や能力を身に付けることが基本です。最低限のことを教えたら、実際に現場で仕事をさせます。持っていない知識もあります。出来ないことも多いです。分からないことを聞いても、すぐに教えてくれず、自分で調べ、考えるように言われます。例えば書類を提出しても、どこがダメなのかも教えてくれず、突っ返されます。本人は苦労しますし、ミスもします。そんな厳しい現場経験を通して鍛える方法です。

今の世代は、このような教え方をされると、ちゃんと教えないとしか感じないようです。指導する先輩や上司を、教える能力がない、教える気がないと評価するようです。人によっては、無理難題を押し付けるハラスメントやいじめだと思います。そして、辞める人も出てきます。場合によっては、パワハラだと訴える人もいます。

そこで、多くの会社では、厳しい指導を避けるようになっています。マニュアルを整備し、丁寧に優しく指導しています。ところが、この方法では、教える側の負担も大きいです。その上、成長のスピードは遅いです。さらに到達出来るレベルも低くなります。そのため、本気で成長したい人は物足りなく感じます。そこで、ホワイト過ぎる会社では成長できないという理由で退職する人も出ているのです。

厳しく指導すれば辞められたり、訴えられたりするリスクがあります。優しく指導すれば、時間を取られる割に成長しません。さらに成長したい人は辞めていく可能性があります。これが会社の、特に育成指導に関わっている人のジレンマです。

ところで、社員の成長、能力アップは誰のためでしょうか?会社のため?もちろん、それもあるでしょう。しかし、ただ会社だけのためではありません。本人のためでもあります。本来、人は成長したいものだ、などと言う綺麗事を言うつもりはありません。一つの会社で勤め続けることが一般的でない時代です。転職する気はなくても、会社が一生面倒を見てくれる保証はありません。それでも、人は生きるためには仕事を続けなくてはなりません。そのためには、一定以上の能力を持たなくてはならないのです。新しいことを学び、新しい能力を身につける力が必要なのです。

会社のためであると同時に本人のための育成指導であることを、しっかりと共有しなくてはなりません。その上で、どのように指導、育成するかを伝えなくてはなりません。これらのコミュニケーションをしっかりととることが大切です。

このようなコミュニケーションは、指導育成を担う現場の従業員や管理職も不慣れです。彼らにも学ぶ機会を与えなくてはならないでしょう。その上で、しっかりとコミュニケーションをとりながら指導育成を行わせなくてはなりません。そして、それをさせるのは、経営者しかいません。

本当に経営者は大変です。だからこそ私は、頑張っている経営者にエールを送り続けたいと思っています。そして支援したいと思っています。

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