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叱るリスク

深刻な顔で話し合う二人

オフィス・ビブラビの長尾です。ブログをご訪問いただき、ありがとうございます。

先日自衛隊で起こった銃殺事件。その理由は叱られたから?

自衛隊で候補生が銃の訓練中に自衛官を銃で撃ち、二人死亡、一人が怪我という痛ましい事件がありました。候補生が語っている銃で撃った理由は、叱られたからだそうです。元々撃とうとした自衛官がいたそうですが、最初に撃った相手は、すぐ近くにいた自衛官でした。その自衛官は、勝手に銃に弾を装填しようとした候補生に対して注意したそうです。

自衛隊の仕事は危険が伴うものです。銃のような危険物も扱います。紛争地域はもちろんですが、災害救助などでも危機を伴います。そのような場面では、一人の隊員の勝手な行動が、本人だけでなく、一緒に任務に当たっている他の隊員の命を危険にさらす可能性もあります。

それだけに、規律、命令の遵守が求められる組織です。勝手な行動をすれば注意されるでしょうし、叱られるでしょう。これは組織の性質から考えれば当然です。

叱られたことが、銃を人に向け、発砲する理由になるのでしょうか?

私には理解できません。しかし、この事件だけでなく、似たような理由で殺人事件や傷害事件が起きているのが現実です。ゆとり教育、ほめて育てることがよしとされる傾向、個性を発揮することが尊重される風潮などが背景にあると言われているようです。

確かに最近の若い人は叱られることがほとんどなく育てられているようです。そのため、叱られ慣れておらず、叱られた時の精神的衝撃が大きく、対応する能力が低いと言われています。だからと言って、叱った相手を殺傷する理由にはなりません。そして、叱られ慣れていないで育っている現実は変わりません。

自衛隊ほど厳しくはないですが、一般社会、会社などにも規律があります。最低限の規律は社会や会社の一員として身に付けなくてはなりません。教えた規律を守らない場合は、叱ることになるでしょう。

会社では、規律を守らなかった時だけでなく、ミスをした時なども、育成のための指導として叱ることもあるでしょう。その際、露骨に反抗的な態度をとったり、逆切れされることもあるかもしれません、暴力的に向かってくる人もいるかもしれません。叱った相手に報復するためにパワハラで訴えるかもしれません。

このような状況では、新人や若手を育成、指導することを避けたいと思う従業員や管理職も出て来るでしょう。それでも現場では、注意することも指導することも必要です。ただし、叱るならばリスクを想定し、覚悟を持つ必要があります。

指導する側からすれば面倒な話です。それでも指導しなくてはならないことは、指導しなくてはなりません。とは言え、被害は避けなくてはなりません。指導する立場の人には、今の時代に合った指導の方法を学んでもらうことも必要でしょう。想定されるリスクと対処について教えることも必要でしょう。そして会社として、指導する側が被害にあわないように守り、サポートすることも必要でしょう。

これらを行なうのは経営者しかいません。だからこそ私は、頑張っている経営者にエールを送り続けたいと思っています。そして支援したいと思っています。

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