オフィス・ビブラビの長尾です。ブログにご訪問いただき、ありがとうございます。
売上が増えるのは喜ばしいことです。しかし、注意も必要です。
子育て支援の充実を実現し、住みたい町の上位にランクされているのが兵庫県明石市です。ちなみに私が住んでいる町です。実際には賛否両論あるのですが、市長が推し進めた子育て支援の評価は高く、子育て世代が多く明石市に移住し、人口も増えました。
子育て支援策には多くにはお金がかかります。目立つ政策である医療費の無償化、学費の無償化などはお金が必要です。この財源にも問題があるのですが、今回、注目したいのは財源ではありません。
明石市の子育て支援の中には、保育園などの待機児童を減らすことも含まれています。今の市長になってから、目立って多くの保育所が出来ました。待機児童ゼロも達成した時期もあり、子育て世代にとっては良いことです。問題もないわけではありません。全国的に保育士不足が問題になっています。それは明石でも同じです。現場は相当苦労しているようです。
実は人員不足で最近話題になっているのは保育所ではなく、小学校です。子供が増えれば小学生も増えます。運動場を狭くしてプレハブの教室を作って対応している学校も出てきました。これも良いことではありませんが、もっと大きな問題が起こっています。先生の数が足らず、10を超えるクラスで担任が不在になっているのです。この原因は、子供が増えただけではありません。一クラスの児童の数を国の指針よりも少なくしたため、クラス数が増えたことも、さらに担任不足に拍車をかけています。
子育ての経済的負担が少ないのは魅力的でしょう。子供を預けることが出来るのも大切でしょう。一クラスの人数が少なくて、先生の目が届きやすいのも良いことでしょう。これらの魅力に惹かれて、多くの子育て世代が明石に移り住んで来ました。ところが、担任のいないクラスに子供が通うのは不安でしょう。運動場が狭くて体育の授業やレクリエーションに制限がかかるのは教育上問題があるでしょう。そして、お金さえ工面出来ればプレハブで教室の数は揃えられるでしょうが、環境には問題があります。私が通った小学校もプレハブ教室がありましたが、夏は異常に暑く、冬は寒いを通り越して冷たく、勉強するには相応しくない環境でした。
このような問題点が多く出て来ると、子育てのことを考えて移住して来た人は、どのように感じるでしょうか?転居という負担をし、大きな期待を持って移住して来たのです。不満に感じる人が多いでしょう。
これは会社の成長にも共通しています。魅力的な商品であっても、需要に供給が追いつかなければどうなるでしょうか?レア感でさらに人気が出る可能性もありますが、可能性は低いでしょう。魅力的なサービスであっても、待ち時間が長過ぎれば不満を感じる人も多くなるでしょう。待たせないようにしたとしても、サービスの質が落ちれば評判は落ちるでしょう。
実際、成長には準備が必要です。そして、準備にはお金と時間がかかります。特に人員を確保して、質を維持するには、長い時間がかかります。そもそも採用市場は売り手市場なので、人員が確保出来るかどうかも分かりません。しかも成長に備えて行う準備は、将来売上が伸びなければ必要ありません。つまり、無駄になるのです。不確定な将来の成長のために準備するは覚悟が必要なことなのです。
近々人気が出て急成長することを想定して、多めに商品を作ったり、人員を確保するなど準備しますか?
その覚悟はありますか?
これを決断出来るのは経営者しかいません。
本当に経営者は大変です。だからこそ私は、頑張っている経営者にエールを送り続けたいと思っています。そして支援したいと思っています。
応援しています!
経営者の「こんな会社にしたい」の実現を支援することを目指して、
2011年にオフィス・ビブラビを設立しました。
VIVE LA VIE(ビブラビ)はフランス語で「人生万歳」という意味です。
ビジネスの支援を通して、そこに関わる人たちの人生が充実したものになる一助となりたい。
そんな思いでサービスを提供しています。
長尾洋介プロフィール
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