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現場の課題設定は適切?

建築現場で相談する3人の作業員

オフィス・ビブラビの長尾です。ブログにご訪問いただき、ありがとうございます。

現場の知恵を生かすことは効果的です。しかし、現場に与えている課題が不適切なケースも多く見られます。

問題が起こっていれば解決しなくてはなりません。対処すべき課題があれば、取り組まなくてはなりません。

問題が起こったり、課題が存在しているのは現場です。そして、現場のことを一番良く知っているのは現場の社員やチームです。もちろん、実際に問題を解決したり、課題に対処するために対策を実行するのも現場です。

そこで、対策を考える時、現場を巻き込む方が効果的です。一番現場を知っている現場の知恵を生かすことが出来ます。効果的な対策を考え出せる可能性も高くなります。また、当然、現場の意見を反映して対策を決めているので、実行可能性も高くなるでしょう。

しかし、現場を巻き込むのは良いのですが、巻き込むのと任せるのとは違います。実際、巻き込むのではなく、現場に任せるケースが多いようです。

任せることは悪いことではありません。現場を信頼している証です。現場の成長にもつながります。ただし、どんな課題でも、現場に任せれば良いわけではありません。そして現実には、現場に任せても、現場だけでは解決出来ない課題を、現場に任せているケースは少なくありません。

現場だけでは解決出来ない課題を与えても、課題は解決しません。その結果を元に、現場の評価を下げたり、改善しないことで叱責すると、どうなるでしょうか?理不尽さに不満を感じるでしょう。責任を押し付けられていると感じるかもしれません。もしかしたら、嫌がらせをされていると思うかもしれません。少なくとも、やる気は出ないでしょう。

現場の創意工夫や頑張りによって解決出来る課題は任せても良いです。しかし、現場だけでは解決出来ない課題を現場にだけ任せてはいけません。問題や課題が解決しないだけでなく、現場の従業員のやる気も奪ってしまうのです。

もちろん、現場で解決出来る問題や課題は、現場に任せて、解決するように指示しても構いません。しかし、現場だけで解決出来ない問題や課題の場合は、工夫が必要です。例えば、

  • 領域解決案に他部署が担当している領域に広げて良い
  • 前提条件となっている会社の方針やルールなどの変更も提案可能

などです。

もちろん、任せた現場にも出来ることはあるはずです。ただ自己弁護や言い訳に終始している解決策も、責任転嫁も許してはなりません。しかし、そもそも現場に任せる前に、

  • その問題や課題は、担当している現場だけで解決出来るのか?

が分かった上で、現場に指示しなくてはなりません。

そして、解決策が、他部署や全社のルールの見直しに及んでいる場合、

  • 本当に当該部門だけでは解決出来ないか?
  • 当該部門で出来る対策は含まれているか?
  • 他部門や全社のルールなどを変更する必要性は高いか?

などを判断出来なくてはなりません。

これらを行うのは経営陣です。そして、その責任者は経営者です。これらのことをしていなければ、問題や課題を解決することも難しいです。その上、経営陣は現場からの信頼を失い、現場のやる気を奪ってしまうことになりかねません。本当に経営者は大変です。

だからこそ私は、頑張っている経営者にエールを送り続けたいと思っています。そして支援したいと思っています。

応援しています!

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