オフィス・ビブラビの長尾です。ブログをご訪問いただき、ありがとうございます。
新年度が始まって1か月が経とうとしています。すでに4月に入社した新入社員から退職者が出ていることが話題になっています。
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人材確保は企業にとって重要課題です。人材以前に人員確保にも苦労している業界、会社も少なくありません。そして今の採用市場は売り手市場です。このような状況の中で何とか採用できたのが新入社員です。内定辞退もされず、入社式を迎えたことで安堵した採用担当者、経営者も少なくありません。
ところが、入社して1か月も経たないうち、中には入社初日に退職する新入社員が出ているようです。数年前からニュースになっていますが、今年もニュースになっています。苦労して獲得した新入社員です。早々に退職者が出た会社のショックの大きさは想像できます。
一方、退職した新入社員のインタビューを聞くと、その理由は軽く感じられます。
希望した部署に配属にならなかった、今風に言えば配属ガチャが理由の人もいました。研修の内容が、自分がしたいと思っていたことと違っていた、したくないことや、興味のないことだったから、という人もいました。中には実際に研修に入ったり、配属された職場に行ってみたら思っていた雰囲気や感じが違っていたから、という人もいました。
現実的には、仕事には二つの側面があります。一つは自分のため、もう一つは他の人のためです。
一つ目の、自分のための代表的な例は、お金を稼ぐことや自己実現などです。したいことをしたい、嫌ならば我慢しなくて良いというのが最近の風潮です。自分のためという視点で考えると、気に入らないことがある、自分の好みと違う、自分の居場所はここではないと思えば、会社を辞めたり、仕事を変えることも悪いことではありません。特に今は売り手市場です。より自分の希望に合う仕事を探すのも以前と比べれば難しくないでしょう。
そして二つ目の、他者のためという視点です。仕事に関する他者には二種類あります。そもそもビジネスは他人が必要としているものを提供することで利益を得ることで成り立っているものです。これが一つ目の他者、お客様やマーケットです。また、ビジネスのために必要な業務の一部を担うために雇われ、会社に貢献することで報酬を得るのが勤めるということです。この会社や同僚などが二つ目の他者です。
新入社員が短期間で会社を辞める場合、欠けているのが二つ目の他者の中の、会社や同僚のため、という視点です。もちろん自分が一番大事で良いです。しかし、他の人、相手のことを慮る気持ちも必要です。採用には定員があるので、その会社で働くことを希望していたのに断られた人もいます。新入社員を受け入れるために準備をしてくれた人もいます。新入社員が入って来ることを前提に新しく体制を考えた人もいます。新しい体制のために、人事異動になった人もいるでしょう。
そんなことは自分には関係ないでしょうか？
もちろん与えられるポジションや業務がしたいことと一致するのが理想です。しかし、全てが希望通りにならないのも現実です。それでも入社を決めたのは自分です。会社に迷惑をかけないようにしなくてはなりません。少なくとも、新入社員を迎えるために、負担をかけた人たちに感謝し、慮る気持ちを持つことが必要です。
実際、周囲の人への感謝の気持ちがなく、慮ることのできない人と一緒に仕事をしたいとは思わないでしょう。自分のためが強すぎて、すべきことでもしたくないと言い、しない可能性が高い人とも一緒に仕事をしたくないでしょう。このようなタイプの人に仕事を任せたいとも思わないでしょう。厳しい言い方をすれば、仕事のパートナーとして信用できないからです。
早期に新入社員に辞められることは厳しいことです。しかし、会社の一員としてふさわしくない人を採用したことが早く分かって良かったのかもしれません。もっと時間と手間をかけて育てた後、もっと重要な業務や役割を任せた後に分かるよりも良かったかもしれないからです。
採用も育成も厳しい時代です。現場も苦しんでいます。それでも人を雇い、育て、ビジネスを続けなくてはなりません。そして、先頭に立ち、引っ張っていかなくてはならない立場なのが経営者です。本当に経営者は大変です。だからこそ私は、頑張っている経営者にエールを送り続けたいと思っています。そして支援したいと思っています。
応援しています！
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経営者の「こんな会社にしたい」の実現を支援することを目指して、
２０１１年にオフィス・ビブラビを設立しました。
VIVE LA VIE（ビブラビ）はフランス語で「人生万歳」という意味です。
ビジネスの支援を通して、そこに関わる人たちの人生が充実したものになる一助となりたい。
そんな思いでサービスを提供しています。
長尾洋介プロフィール
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