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仕事の形と気持ち

ヘッドセットで笑顔で話すコールセンター担当者

オフィス・ビブラビの長尾です。ブログをご訪問いただき、ありがとうございます。

最近は社内規定が細かくなっているようです。それは良いことなのでしょうか?

現在、業務に関して細かく規定を決め、マニュアルを整備している会社が増えています。マニュアルを整備することは、新しい従業員や、異動によって新しい業務を担当する人に仕事を教える上で役に立ちます。また今は労働時間の管理が求められる時代です。規定を定め、業務を標準化することで、生産性を維持しながら労働環境を維持することも期待できます。

しかし弊害もあります。それは業務や仕事の質への影響です。

以前もブログに書きましたが、接客など、人と接する仕事では、形通りに行うだけで十分ではありません。言葉や行動は適切でも、気持ちが入っていない応対は、不十分なだけではなく、相手に不満を感じさせることもあります。いわゆる慇懃無礼な対応です。マニュアル的に問題ないだけでは十分ではないのです。

実はマニュアルには、従業員の行動を制限する一面もあります。相手のために、する方が良いと思うことを行おうとする時、マニュアルや規定が邪魔することがあるのです。このような場合、従業員はどうしているのでしょうか?マニュアルや規定から逸脱することを従業員がした場合、会社はどうしているにでしょうか?

従業員がマニュアルや規定から外れたことをした場合、それが相手、例えばお客さまにとって良いことであっても会社が咎めれば、従業員はマニュアルに従わなくてならないでしょう。そして、お客さまのために、どうすれば良いのかを考えなくなるでしょう。

もし会社が、お客さまにとって良いことであれば、マニュアルや規定から外れたことを行っても許す、あるいは褒めるとどうでしょうか?自分で考え、マニュアルに縛られずに対応して良いとすれば、ただマニュアルに従って仕事をするよりも従業員の負担は大きくなります。

そのため、従業員の反応は分かれます。お客さまのために自分で考えたことができることを喜び、やりがいを感じる従業員もいるでしょう。逆に負担が大きくなることを嫌がる従業員もいるはずです。

実は、このどちらかのタイプの従業員が多いかで、組織文化が決まります。マニュアル通りなのか、気持ちや思いが入っているのかは相手には伝わります。マニュアルや規定に厳密に従って対応されれば、保守的というよりも従業員が保身に走っているという印象を持ちます。私は、相手に対して、してあげたい気持ちを持ち、それをすることができる、言い換えれば会社から許されている方が良いと考えています。

もちろん自分で考えて行動して良いと言っても、法的に問題ない範囲でなくてはなりません。ミッションやビジョン、価値観からは外れないように、会社として一定の範囲を決める必要はあります。

今は、何をしたら良いのか、はっきりと指示して欲しい人が多いようです。型にはめる方が人員確保を考えると良いようです。

人員確保は難しいけれど自分で考えて動ける人が多い会社、人員確保は比較的容易な型にはまることを好む人が多い会社、このどちらのタイプの組織文化を選ぶのか?これを決めるのは経営者です。

本当に経営者は大変です。だからこそ私は、頑張っている経営者にエールを送り続けたいと思っています。そして支援したいと思っています。

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