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アメリカの銀行破綻

黒板を見てじっくり考える男性

オフィス・ビブラビの長尾です。ブログにご訪問いただき、ありがとうございます。

アメリカで金融不安が広がっているようです。この原因の一つは金融政策です。

アメリカの銀行破綻がニュースになっています。破綻した銀行以外でも財務状況の悪化が懸念されています。これはアメリカだけではないようです。ヨーロッパの銀行でも経営状況の悪い銀行も出てきているようです。

その原因はさまざまです。新型コロナの影響によって経済が停滞していた時期が長く続いていました。ウクライナ戦争で物価が上がっています。これらは企業の業績に悪影響を与えます。これらに加え、アメリカやヨーロッパには別の要因があります。それは利上げです。

金利が高ければ、借り入れの利子負担が大きくなります。利子負担が大きくなれば、企業は借り入れを増やそうとしません。銀行の本来の収益源は、貸し出しからの利息です。貸し出しが伸び悩めば、利益が増えず、経営は苦しくなります。

さらに金利が高くなれば、債権の価格が下がります。銀行の貸し出し利息以外の、もう一つの収益源は金融資産の運用です。銀行は多くの金融資産を保有しています。債権価格が下がれば、運用上マイナスです。そして、保有資産が目減りします。

欧米が金利を上げていく中、日本銀行の金融政策に批判の声が多く聞かれました。インフレやデフレからの脱却のためには通常ではない金融政策が採られます。これらは極端な政策だけに、望ましい成果が期待出来る反面、副作用もあります。良いことばかりの対策はないのが現実です。日本銀行も欧米の中央銀行も極端な金融政策を採っていることに変わりはありません。欧米の銀行の破綻や経営危機は、日本とは真逆の政策を採っているからこそ起こっている副作用です。逆に言えば、日本銀行の政策のおかげで、日本では金融不安が抑えられているのです。

副作用や悪影響があることが分かっていても、大きく何か現状を変える必要がある場合、極端な対策を行わなくてはならないケースもあります。求めている成果が出る部分では評価されながらも、当然出てくる悪影響を理由に批判されます。そして、批判の声の方が大きいのが世の常です。これは会社の意思決定でも同じです。副作用、悪影響があることを承知の上で、対策を実行しなくてはならない局面もあります。その場合、それを行わなくてはならないのが経営者です。いくら成果出ても、悪影響の批判の的となるのも経営者です。それでも必要であれば、悪影響とそれに関する批判も覚悟した上で決断し、実行させなくてはならないのが経営者です。

本当に経営者は大変です。だからこそ私は、頑張っている経営者にエールを送り続けたいと思っています。そして支援したいと思っています。

応援しています!

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