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取り組み方のパターンを選ぶ

分かれ道で迷う二人

オフィス・ビブラビの長尾です。ブログにご訪問いただき、ありがとうございます。

何かに取り組む時、どのように始めていますか?一気に大きく始めていませんか?

ビジネスでは時代に合わせて、何かを変えたり、新しいことに取り組まなくてはならないことがあります。その取り組み方には、多くのパターンがあります。一気に全てを実行するパターンと、少しずつ出来ることから始めるパターンが両極端です。多くの現場では、この二つの間のパターンが多いです。

一気に全てを実行する場合、現場は混乱します。一生懸命頑張っても、通常の業務も追いつかない状況になりがちです。さらに、一旦始めたものを、元に戻すことは出来ません。やり始めたことで、業務を回し、成果を出すしかありません。会社としての取り組みへの自信や、この取り組みで成果を出す覚悟は社内全体に伝わるでしょう。従業員のモチベーションも高められるでしょう。これは、一気に行う良い点です。しかし、一定期間は頑張れるでしょうが、以前よりうまく業務が回らなかったり、期待していたほどの成果が出なければ、現場は疲弊し、一気にモチベーションは下がります。

少しずつ出来ることから始めれば、現場の混乱は少ないです。これは出来ことから始める良い点です。しかし、少しの変更や、新しいものの採用であっても、その影響は会社全体に影響を与えます。関係する業務や部門にも変化を強いることになります。それが落ち着くのには、従業員にはそれなりの負担がかかりますし、時間がかかります。そして、小さな取り組みだけで、大きく業務効率が上がったり、成果が出ることはありません。会社全体で成果を出すには、取り組みの全体像が必要なのです。全体像が描けていなければ、出来ることに取り組んだとしても、それが意味があるかどうか分かりません。必要なことであっても、出来そうにないことには取り組まないかもしれません。小さな取り組みを実行出来たことだけで終わる可能性もあります。その場合、結果として会社全体としては成果に乏しいことになります。

どのようなパターンで行うにしても、会社が取り組むものには、目標や目指す結果があります。そして、それを実現することが目的です。一つのことを実行するだけで、目標が達成されることは稀です。複数のことが必要ならば、全体像が必要ですし、それを社内に周知することも必要です。さらに、実行するには現実的な計画が必要です。また、同じ目的のための手法は複数あります。自社で機能する手法も、いくら精緻に検討しても、所詮は仮説でしかありません。実行しながら検証し、見直さなくてはなりません。

経営上の多くの取り組みは、全社に影響を与えます。そして、その実行は現場に大きな負担がかかります。しかも、決めた取り組みを実行することで目標が達成出来るかどうかは、実行してみないと分からない部分も多いのが現実です。そこで、お勧めしているのは、小さく始めることです。全社展開する前に、一部の部門、一部の分野などで取り組み全体を実行します。その中で、手法、手順、影響、成果などを検証し、見直します。そして、自社で機能することを確認してから全社に展開するのです。

小さく始めるには、細かい作業が多く必要です。手間もかかりますし、やり切るには忍耐も必要です。しかし、目的を果たす可能性を高めることが出来ます。そして、投入するリソースや従業員の負担を効率的に活用出来、これらを無駄にするリスクを回避出来ます。

どのような取り組み方を採用するのかを決めるのは経営者です。そして、手間がかかっても、決めた取り組み方で実行させるのも、経営者です。本当に経営者は大変です。だからこそ私は、頑張っている経営者にエールを送り続けたいと思っています。そして支援したいと思っています。

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