オフィス・ビブラビの長尾です。ブログにご訪問いただき、ありがとうございます。
知床観光船で悲惨な事故がありました。この事故からはビジネスとして学ぶべき点があります。
報道によると今回の事故には、会社全体の安全管理に問題があったようです。
- 熟練の社員を解雇し、経験の浅い社員に入れ替えた
- 新しい船長は、その海域の航行の経験が浅かった
- 修理や整備が十分ではなかった
- 天候が不適切なのに出航させた
もちろん、あくまでも報道されていることなので、これらは事実かどうかは分かりません。しかし、経営者として会社を運営する上で注意しなくてはならない点が背景にあります。今回のケースでは二つです。
まず、この会社の社長は、人や整備などの経費を削っていました。そのため、必要な知識や経験、スキルを持っている人から、持っていない人に現場を任せました。通常であれば問題は起こりません。しかし、状況が厳しい場合のリスクは高くなります。また、必要な整備を行わず、修理も適切に行いませんでした。問題が起こることは稀かもしれません。それでも、小さな良くない条件が重なれば、重大な問題を起こすことになりがちです。必要な経費はかけなくてはならないのです。
もう一つは、そもそも経営者が船について素人であったことです。経営者が船の運航について知識があれば、経験が不十分な船長を雇うことはないでしょう。安全を考えれば、整備や修理も適切に行ったでしょう。天候に問題がある中で出航させることもなかったでしょう。お金に厳しいだけでなく、現場を知らいからこそ、何とかしろ、出来るだろう、と言えたのではないでしょうか。
大きな問題が起こる前には、小さな問題が起こっているものです。そして問題は起こらなかったけれど、問題が起こったかもしれないケースもあったはずです。いわゆるヒヤリハットです。重大事故を起こさないためには、ヒヤリハット対策をきちんと行うことが必要です。
ヒヤリハットの事例を元に、対策を講じる決定をするのは経営者です。そのためには、まず現場の情報を得なくてはなりません。そして、経営者自身が、現場から得た情報の意味を読み取り、適切に判断出来なくてはなりません。当然、適切に判断するには必要な知識を持っていなくてはなりません。
ヒヤリハット対策を推進するのは経営者の役割です。そして会社が重大事故を起こせば、現場に任せていたとしても経営者の責任は免れません。
本当に経営者は大変です。だからこそ私は、頑張っている経営者にエールを送り続けたいと思っています。そして支援したいと思っています。応援しています!
経営者の「こんな会社にしたい」の実現を支援することを目指して、
2011年にオフィス・ビブラビを設立しました。
VIVE LA VIE(ビブラビ)はフランス語で「人生万歳」という意味です。
ビジネスの支援を通して、そこに関わる人たちの人生が充実したものになる一助となりたい。
そんな思いでサービスを提供しています。
長尾洋介プロフィール
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