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ベクトル合わせが組織をまとめる

手をつないで円になるビジネスパーソン

会社を機能させるには仕組みが必要です。
社内をまとめ、力を結集する手法の1つがベクトル合わせです。

目次

人は自然にはまとまらない

人はただ集まっただけでは烏合の衆です。
従業員は、会社に来て、業務をこなしています。
しかし、ただ与えられた仕事をしているだけです。会社としてまとまっているわけではありません。
会社を機能する組織にするには、社内をまとめる仕組みが必要です。

人をまとめるために有効なツール

組織をまとめるには、共通の目的が必要です。共通の目的があるから、社内は同じ方向を向き、ベクトルが合い、組織がまとまります。
社内を同じ方向に向け、ベクトルを合わせるために最初にしなくてはならないことは、方向性を示すことです。
方向性の具体的な内容の例は以下の通りです。

  • 会社の将来の姿
  • 会社が事業を通して社会に貢献したいこと
  • 実現したい未来
  • 社内の将来の姿

そして、その方向性に向かって進むための具体的な方法も重要です。
示す方向性は従業員にとって魅力的でなければ効果はありません。
具体的な方法は、実行可能で、方向性に向かわせる期待が持てるものでなくては効果がありません。
このような方向性と方法が社内に周知され、賛同されていれば、社内をまとめ、ベクトルを合わせることが出来ます。


ベクトルが合った集団のパワーほど強力なものはありません。
ベクトル合わせは集団の力を結集するための強力なツールです。

会社の方向性を示すもの

会社の方向性を示すものの代表的なものは、ミッションとビジョンです。
他にも、社是や経営理念なども使われています。
呼び方は大きな問題ではありません。
大切なのは、そこに示されている内容です。

ここでは会社の方向性を代表的なモデルをご紹介します。
方向性からそれを実現する方法までを体系的に示す代表的なモデルに戦略のピラミッドがあります。
戦略のピラミッドは、ミッションを頂上にしたピラミッド構造になっています。


上部にあるのは、MVVとくくられることもある、ミッション、ビジョン、バリューです。
戦略のピラミッドの項目や、それぞれの項目の意味には多くの考えがあります。
その項目を上から並べたものの一例が、以下のリストです。

  • ミッション(会社の使命)
  • ビジョン(会社が目指す姿)
  • バリュー(会社の価値観)
  • 戦略(ビジョンを実現するための方策)
  • 戦術(戦略に基づいた方法)
  • 業務(戦術を実行するためのプロジェクト)
  • タスク(プロジェクトの具体的な作業)

戦略のピラミッドは、下にあるものは、必ず上にあるもののためにある、という原則で作らなくてはなりません。
こうして、ミッションからタスクまで、一貫性と整合性を保つことが出来ます。
方向性として利用する場合、この一貫性と整合性を保つことが重要です。

ベクトル合わせの使い方の注意

ベクトルを合わせると、多くの人の力を結集することが出来ます。
当然、結集したパワーは大きなものになります。

このパワーを使うならば、悪用してはいけません。
自分の都合が良いように人を操るために使ってはいけません。
他の人や他の集団を攻撃するために使ってもいけません。

また、何のために使うかを、しっかりと考えなくてはなりません。
多くの人を巻き込むのですから、使う人には責任が伴います。

強力なツールだからこそ、使う人の資質が問われるのです。

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