神戸を中心に自ら現場と直接関わりながら、現場力強化を支援しているオフィス・ビブラビの長尾です。
議論で論点が本質とずれているのは問題です。
議論の当事者以外への影響も少なくありません。
目次
老後に二千万円の貯蓄?
老後のために2,000万円の貯蓄が必要という表現の入った報告書が話題になっています。
国会でも議論の的になっているようですが、マスコミも大きく取り上げています。
私はファイナンシャルプランナーですので、一般の人よりも知識も持っていますし、老後の生活設計をお手伝いした経験もあります。
実は、このテーマについて、何人かのファイナンシャルプランナーも、ネットなどを通してコメントしています。
そのコメントを読んでいると、私と共通して問題だと感じていることが2つあります。
1.間違った知識を元に議論している
2.論点が本質からずれている
目立つ問題が本当の問題とは限らない
まず議論するには、問題が何なのかを明確にしないといけません。
ところが、問題がいくつかあるのは確かですが、年金制度全体の問題にしたり、一般の人の注目を集めそうな所に問題に焦点を当てたりしています。
目立つ問題が、本当の問題だとは限りません。
本来の論点からずれた議論は、生産的ではありません。
そして、今回の国会の答弁やマスコミの報道には、別の問題があります。
不正確な知識や理解に基づいた発言が多いことです。
そもそも、正確な知識を持たず、理解をしていない人同士では、議論になりません。
国会で質問している質問も、それに対する答えも、知識がある人ならば考えられない内容です。
そして、それを取り上げているマスコミのコメントも間違った知識や思い込みに基づいています。
これらのことが、誤解を生み、ますます本来考えなくてはならない論点からずれたところに注目が集まる状況を作っています。
不正確で思い込みの知識や理解で議論が行われると、論点が本質からずれていきます。
ずれていく先は、関心や注目を集め、自分の意見に賛同を集められる問題や論点です。
年金の問題は国の制度の問題ですので、国会で議論され、それがマスコミを通して国民に伝わります。
社内の議論では論点が合っている?
では、社内ではどうでしょうか?
似たようなことが、起こっていませんか?
分かっている人同士の議論ならば論点ずらしは1つのテクニックです。
議論の中で、本来の論点に戻る可能性は高いです。
しかし、論点をずらして社内の賛同を得ようとするとどうでしょう?
自分の意見が通らなかった時に、論点をずらして決定内容を批判したらどうでしょうか?
知識が十分にない人は、正しく判断出来るでしょうか?
必要かつ十分な知識を持った上で、問題や論点を明確にして議論する。
これが出来ているのも、現場力の強い会社の特長の1つです。
経営者の「こんな会社にしたい」の実現を支援することを目指して、
2011年にオフィス・ビブラビを設立しました。
VIVE LA VIE(ビブラビ)はフランス語で「人生万歳」という意味です。
ビジネスの支援を通して、そこに関わる人たちの人生が充実したものになる一助となりたい。
そんな思いでサービスを提供しています。
長尾洋介プロフィール
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