部下や人に対して厳しい人がいます。厳しい人は優しくないと言われることが多いですが、本当でしょうか?そして、部下によって厳しさが違うのはフェアではないのでしょうか?
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仕事人には貢献義務があるから厳しく接する
仕事では、求められている貢献をする代わりにお金をもらいます。これは約束ではなく契約です。仕事人である限りは、貢献が求められるのは当然です。
求められている貢献が出来ていない場合、厳しく接する人がいます。例えば十分な成果が出ていない部下に対して、厳しい上司です。
上司は部下の貢献に期待するものです。しかし、期待するだけでなく結果も求めます。少なくとも、成果を出すために真剣に取り組むことを求めます。
その大きな理由は、フェアに扱うためです。成果を出している人と成果が出ていない人とに対し、同じ接し方をするのはフェアではありません。全ての部下に立場にふさわしい貢献を求めます。結果として貢献が不十分でも、少なくとも努力を求めるのは当然です。貢献も不十分で真剣に取り組んでいない部下に対して甘く接することはフェアではないのは明らかだからです。
もちろん管理職は、会社から求められている貢献があります。チームとしての貢献をするために、部下に貢献を求めます。それが管理職の役割だからです。
仕事である限り貢献義務があります。部下にふさわしい貢献を求め、不十分な場合、厳しく接するのは上司として当然なのです。
育成のために厳しく接する
管理職は、チーム全体として必要な貢献しなくてはなりません。そのために部下に業務を割り振り、管理するだけでなく、必要に応じて部下を育成するする役割があります。
今出来ている貢献よりも高い貢献をしようとすれば、持っている能力を高めるか、幅を広げなくてはなりません。本人にとって楽なことではありませんが、真剣に取り組むことで能力は上がり、より高い貢献が可能になります。
しかし、自ら能力を高めるために放っておいても真剣に取り組み続ける人は多くいません。楽なことでないどころか、辛く、苦しいことだからです。
それでも管理職はチームとして必要な貢献をするために、部下に成長を求めます。それが管理職の役割だからです。
仕事である限り貢献義務があるのは管理職も同じです。部下にふさわしい貢献をするために成長求め、その取り組みが不十分な場合、厳しく接するのは上司として当然なのです。
厳しくない人は優しい?
仕事人には貢献義務があり、それを果たすために必要な能力アップには取り組まなくてはなりません。管理職の役割は、部下に貢献義務を果たさせ、必要な成長をさせることです。ですので、貢献が不十分な場合、成長を求めるために部下に対して厳しく接するのは当然です。
しかし、部下にとってはどうでしょうか?
常に貢献を求められるのはプレッシャーがかかります。貢献が不十分な時に厳しく接せられるのは辛いものです。常に成長を求められるのも苦しいものです。
いずれにしても緩く、甘い上司の方が楽でしょう。厳しい上司と比べると優しいと感じるかもしれません。
しかし、ふさわしい貢献をしていなければ会社としての評価は高くないでしょう。貢献が不十分な上に、真剣に取り組んでいなければ、評価は低いでしょう。能力アップに取り組まず、成長がなければ年下や社歴の浅い人に昇格などで追い抜かれるでしょう。
これらのようなことが当然起こると分かっているのに、厳しく接しないのは優しいのでしょうか?甘いのと優しいのとは違うのです。
可能性を信じているから厳しく接する
ここまで見て来た通り、管理職が部下に厳しく接するのには、もっともな理由があります。それは、短期的には会社のためになり、管理職の役割を果たすためですが、最終的に部下のためにもなるからです。
しかし、管理職は部下に対して、ただ厳しく接すれば良いのではありません。部下を感情のはけ口にしてはいけません。立場を良いことに、利用してもいけません。
それは、部下に伝わります。部下から信用されることもないでしょう。
部下に厳しく接するには、根底で部下の可能性を信じていなくてはなりません。
- 部下はもっと貢献出来る
- 部下はもっと成長出来る
このように信じているからこそ、厳しく接して良いのです。
本当に信じていれば、反抗されても負けないでしょう。貢献が不十分なことが続いても、期待通りに成長しなくても諦めないでしょう。そして、本当に壁に当たっている時には放っておかないでしょう。
管理職の役割を果たすには、時には部下に対して厳しく接する必要があります。しかし、その根底には部下を信じる気持ちが必要なのです。
経営者の「こんな会社にしたい」の実現を支援することを目指して、
2011年にオフィス・ビブラビを設立しました。
VIVE LA VIE(ビブラビ)はフランス語で「人生万歳」という意味です。
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長尾洋介プロフィール
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