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会計を利用する

分析のためにグラフを見つめる

会計はよく分からないと言う人が多いです。しかし、会計は経営のさまざまな面で役に立ちます。

会計と言えば、決算や税務申告のために必要という認識の人が少なくありません。会社は決算をしなくてはなりませんし、税務申告もしなくてはなりません。どちらも、しなくてはならないからしていることです。しかも経理は数字だらけで、見慣れない用語だらけです。出来れば関わりたくないと思う人も多く、そのせいか、苦手な人も多いです。

確かに会計は取っ付きにくいでしょう。経理の担当者や税理士などに任せてしまいたくなるのも分かります。

そのためか、会計と言えば、三つの用途しか活用していない人もいます。一つ目は、税金対策のために納税額を計算する税務会計です。二つ目は、株主と銀行に継続的に支援してもらえるように経営状況を説明する決算書です。三つ目は、支払いに必要な現金を準備するための資金繰り表です。これら三つは、経営上どうしても必要なものです。

しかし、会計の使い道は、それだけではありません。経営の多くの意思決定に役に立ちます。主なものは二つです。

まず一つ目は、営業利益を改善するための管理会計です。営業利益は単純に言えば、売り上げから経費を引いたものです。売り上げの中身、経費の中身は全て経理データの中にあります。その内容や傾向を分析することで、

  • 売り上げを増やすヒント
  • 利益増に役立つ経費の使い方を考えるヒント

などを知ることが出来ます。そして、得たヒントを元に対策を作り、その対策の実行状況、効果について管理することも出来ます。つまり管理会計という考え方は、営業利益の改善に役立つのです。

二つ目は、投資を判断するための財務です。財務と言えば、借り入れ額の多少や比率の高低が注目されます。しかし、それ以外にも、

  • 投資に見合う売り上げ増や経費削減が見込めるか(回収含む)
  • 借り入れで投資を行う場合、返済は可能か

など、設備や機械、人への投資の判断にも財務の視点が必要です。

税務会計、決算書、資金繰り表、管理会計、財務の五つを挙げました。これらは、用途として分かりやすいように用いただけで、専門用語の定義として正しくないものもあります。用途の違いがあることを多くの人が分かりやすいことを目的に書いているからです。ですので、税理士の先生などからは、用語の使い方が正しくないことで批判されるかもしれません。それも承知の上で、この記事を書いています。しかし大切なのは、用語の使い方の正確さだと思っていません。会計の用途を知り、使いこなし、経営のために役に立つことの方が大切だと考えています。

用語も馴染みがなく、分かりにくい上に多くの数字を扱うのが会計です。取っつきにくいと思う人も少なくありません。しかし、会計知識を持ち、会計を使いこなすことは、経営者や経営幹部はもちろん、管理職含めて全てのビジネスパーソンにとって必要なビジネススキルの一つです。会計は、ただ集計するものではありません。経営のために利用するためにあるのです。この目的を見失わずに会計と付き合うことが、何よりも重要なのです。

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