「導入した80%以上の企業で効果がありました」
これらの言葉は、
商品やシステム、戦略などの広告だけでなく、
大学教授や研究機関の論文や書籍にでも
よく目にします。
このような言葉に触れると、
これは、スゴイ!
と、思います。
確かにスゴイ効果なのですが、
このような数字を自社導入するかどうかを
判断する場合、そのまま参考にして良いのでしょうか?
私の考えは、
です。
80%以上の企業で効果があるというのは、
確かに高確率です。
しかし、効果の出なかった20%弱の企業は、
注ぎ込んだ分、マイナスなのです。
では、なぜ成果が出なかったのでしょうか?
成果の出た会社と、出なかった会社の違いは、
何だったのでしょうか?
まず、その理由や条件を知る必要があります。
その理由が分からないまま導入するのは、
一種の「賭け」です。
ただし、きちんと結果を分析してあれば、
ある程度の理由ははっきりしているはずです。
自社の場合は、
成果の出る条件を満たしているのか?
成果の出ない条件に当てはまらないか?
この二つをしっかりと検討することが大切です。
もちろん、どんなに事前に検討しても、
100%にはなりません。
先程の条件を検討した上で、
成果の出なかった場合のリスクも想定して、
決断することが必要です。
もう一つの魅力的に見える数字が、
成果の実績の数字です。
多くの場合、「平均」が使われますが、
「平均」ほど判断するのに
あいまいな数字はありません。
「最大」「最高」の数字も魅力的ですが、
そんな例外もある
と、冷静に受け止められるのですが、
「平均」には、なぜか信用させる力があります。
ところが、実績結果には、ばらつきがあります。
以下のような場合に「平均値」は跳ね上がります。
とんでもなく高い実績が出ているところある
平均より相当高い実績がある少数グループがある
などです。
このようなばらつきがある場合、
ほとんどのところで低い実績しか出ていない
そして、
導入に当たって注ぎ込んだモノを考えると
マイナスになってしまうところが大多数でも、
「平均値」で見ると、投資した以上の
効果があると見えてしまうことがあります。
効果があることを伝えたい
と思えば、そのように思わせる表現を工夫します。
統計やデータなどの数字は、
特に客観的な印象を与えるので、
最も伝える側が工夫するところです。
だからこそ、
数字には気をつけてなくてはなりません。
何か新しいことに取り組んだり、
システムを導入するには、
お金、時間、労力
が必要です。
効果が出なかった場合、
注ぎ込んだものが無駄になります。
場合によっては、
マイナスの影響が続くこともあります。
モノによっては、後戻り出来ないケースもあります。
導入する前に、
十分な検討を行うことが大切です。
先程も書いた通り、
100%はありません。
しかし、
ですので、
リスクを取って
覚悟を決めて決断し、
真剣に取り組むことが
成果を出すために大切なことなのです。
経営者の「こんな会社にしたい」の実現を支援することを目指して、
2011年にオフィス・ビブラビを設立しました。
VIVE LA VIE(ビブラビ)はフランス語で「人生万歳」という意味です。
ビジネスの支援を通して、そこに関わる人たちの人生が充実したものになる一助となりたい。
そんな思いでサービスを提供しています。
長尾洋介プロフィール
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