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【社員の成長のためにしていることは効果的?】

神戸を中心に自ら現場と直接関わりながら、現場力強化を支援しているオフィス・ビブラビの長尾です。
経営者のほとんどが社員の成長に高い関心を持っています。
そのためにしていることは効果的でしょうか?


時代と共に必要な知識は変化します。
社員にとっても、年次が上がり、立場が変われば、求められる能力も変わります。
仕事をしている限り、新しい知識やスキルを身に着け、能力を向上することは避けられません。
そして、多くの経営者も社員に能力を上げることを望んでいます。
多くの会社では、社員の能力を向上させるためにさまざまな仕組みを準備しています。
社内で上司や先輩から教えるのも、その1つです。
外部の講師を呼んで研修を行っている会社もあります。
何らかの研修を受ける場合に、勤務時間中に受講することを許可したり、費用を負担している会社もあります。
それでも、経営者が思うように能力が向上していないと感じている経営者は少なくありません。
メニューを準備し、選択する機会を与えても、自主的に取り組んでくれないという声が聞かれます。
強制的に研修などを行っても、効果が見られないという声も聞かれます。
知識でもスキルでも、実際に業務で効果を出すためには、実践で使い、経験を積むことが必要です。
そして、本当に能力があると言えるレベルに達するには、実践を続けなくてはなりません。
自主的に継続して取り組んでくれると良いのですが、それが出来る人は多くありません。
強制的に取り組ませると、仕方なくしていたり、反発する社員もいて、結果として身に着きません。
どうすれば良いのでしょうか?
現場で知識やスキルを、実際に使うことを通して形で身に着ける支援をしていると、継続的に取り組む社員が少ない原因がいくつかあることが分かります。
主な原因は、多くの人にとって、新しいことを始めることも、継続することも難しいからです。
継続を支援するために、上司や同僚が定期的に確認したり、励ましたりする仕組みを採っている会社もあるようです。
しかし、それも多くの人にとって効果はありません。
確認されることは、言い方を変えれば、監視されていると言えます。
さらに、周囲が見ていることは、本人にプレッシャーをかけます。
取り組みを続けなくてはならないプレッシャーと、能力が向上し、業務で成果を出さなくてはならないというプレッシャーです。
もし、同時期に、他の同僚も同じことに取り組んでいれば、比較されるというプレッシャーも加わります。
これらのプレッシャーを苦手としている人は多くいます。
支援しているつもりが圧力になり、励ましているつもりが相手を追い込んでいることになっているのです。
そこで、お勧めしているのは、ただ見守ることです。
相手から報告があった時には、その努力を認め、相談があれば親身になって対応します。
日常的には、それで十分なのです。
というよりも、それ以上のことをしない方が良い人の方が多いのです。
経営者や上司から確認するのは、人事考課などの時だけの方が良いようです。
能力の向上への取り組みの成果に最も影響が大きいのは、社員本人の取り組む姿勢です。
プレッシャーがかかることを避けたい人が多いことを理解した上で、促すことが大切です。
これを理解した上で、社員の育成に取り組んでいるのも、現場力の強い経営者の特長の1つです。
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執筆者、長尾洋介のプロフィール

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