神戸を中心に自ら現場と直接関わりながら、現場力強化を支援しているオフィス・ビブラビの長尾です。
台風の影響で大規模な停電が起こり、復旧が遅れました。
復旧の遅れへの不満が爆発した原因は何でしょうか?
想定を超える暴風で大きな被害が出ました。
そして、その影響で、大規模な停電が起こりました。
現代の生活は電気への依存度が高く、電気が止まる影響は非常に大きいです。
ですので、停電の解消は急務です。
停電している地域に住んでいる人は当然、早い解消を望んでいます。
そして、実際に解消を担う東京電力も、少しでも早く解消しようとしていたと思います。
実際に復旧に取り掛かると作業を妨げる道路の寸断、倒れている電柱、電柱の修理の前に撤去しなくてはならない倒れた樹木などの障害物の数が明らかになっていきます。
道路の寸断と、これも停電が原因ですが携帯電話の不通による情報収集が困難だったため、その状況を把握することは難しい状態だったはずです。
にもかかわらず、東京電力は、台風が去った翌日には停電の復旧予想を発表しました。
実際に復旧作業に入ると、多くの要因が重なり、発表通りのスケジュールでの復旧は出来ないことが明らかになりました。
そして、復旧見込み時期が遅れることを発表しました。
被災した人は、復旧すると発表された日まで頑張ろうと、耐えていたはずです。
ところが、まだ先になると発表されたら、落胆します。
そして、東京電力に対して怒るのも当然です。
では、復旧が遅れたのは、東京電力が悪いのでしょうか?
東京電力は、状況を十分に把握出来ていないにもかかわらず、復旧見込みを発表しました。
では、必要な情報を集め、復旧作業の計画を立て、必要な物資や人員の確保が出来、目処が立ってから発表することは、出来なかったのでしょうか?
多分、許されなかったでしょう。
十分に復旧可能と考えられる日数を元にして、遅くなることがない安全な予定を発表することは出来なかったのでしょうか?
そのような予定を発表すれば、非難を浴びることになるのは容易に想像出来るので、出来なかったでしょう。
東京電力の早く復旧させたい気持ちは、本心だったと思います。
停電地域に住む人の願いも切実で、それに応えたい思いもあったと思います。
もしかしたら加えて国や県や市町村からのプレッシャーもあったかもしれません。
理由はどうあれ、東京電力は比較的早い時期に復旧すると発表しました。
そして、復旧が遅れる発表をしたことで、批判されることになりました。
このように考えると、東京電力も気の毒です。
避けられなかったかもしれません。
しかし、よく考えてみると責任のない東京電力が、なぜこれほど批判されることになったのでしょうか?
それは期待を裏切ったからです。
どんな期待を持たせるかをコントロールするのは難しいものです。
しかし、抱かせた期待に応えられない場合、その原因が何であっても不満を持たれます。
相手に持たれる期待の重要性と、そのコントロールの難しさを理解し、受け入れた上で意思決定と活動を行っているのも、現場力の強い会社の特長の1つです。
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オフィス・ビブラビのサービス
執筆者、長尾洋介のプロフィール
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経営者の「こんな会社にしたい」の実現を支援することを目指して、
2011年にオフィス・ビブラビを設立しました。
VIVE LA VIE(ビブラビ)はフランス語で「人生万歳」という意味です。
ビジネスの支援を通して、そこに関わる人たちの人生が充実したものになる一助となりたい。
そんな思いでサービスを提供しています。
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