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【支え合うのは必要だけど難しい】

神戸を中心に自ら現場と直接関わりながら、現場力強化を支援しているオフィス・ビブラビの長尾です。
社会は人が支え合うことで成り立っています。
それは会社も同じですが、簡単なことではありません。


私はファイナンシャルプランナーとして、年金制度の経緯や背景について知り、触れる機会がありました。
最近、話題となっている老後2,000万円問題についての報道や、各政党の主張には、問題があると感じています。
年金制度は、国民全員の生活を支えるために作られました。
しかし、そもそも年金だけで生活出来るようには作られていません。
個人も自ら備えることが前提となっています。
年金だけでは老後の生活には不十分であることを明確に言わない与党も、年金だけで生活出来る制度でないことを批判する野党も、どちらも問題があります。
そしてマスコミの報道も、どちらかと言うと、野党の主張に近いコメントが多いようです。
また、年金は国民全員が決められた期間、年金保険料を納めることを前提として制度が考えられています。
いわゆる相互扶助の考え方が基本になっています。
ですので、保険料を納めていない人が、決められた期間、決められた金額を納めた人と同じように年金が受け取れないのも当然です。
保険料を納めなくても受け取れるのであれば、それは不公平です。
このことを制度上の問題点として扱うのも問題があります。
これは会社も同じです。
社員が会社を支えているのです。
会社が社員を支えているのではありません。
社員が働くことを通して会社のビジネスを支え、会社は利益を出します。
会社が利益を上げられて初めて、会社は社員を支えることが出来るのです。
この順番は逆になることはありません。
そして、社員の中で支え合うことには協力せず、会社が社員を支える制度などのメリットだけを受けている社員がいても、問題が起こります。
社員の間で不公平が起こるからです。
社会でも会社でも、安定し、比較的良好な状態が続くと、与えられていることが当然のことだと思うようになります。
支え合う代わりに与えられていることを忘れてしまいがちになります。
そして中には、支えることから出来るだけ逃げ、メリットだけを享受しようとする人が出てくるものです。
言い方は悪いですが、支え合うことに力を貸さず、支えてもらうことばかり要求する人は、寄生虫と同じです。
現代のように比較的恵まれた時代であっても、社員の多くが、支えることで支えられることを理解し、支え合う姿勢を持っているのも現場力の強い会社の特長の1つです。
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執筆者、長尾洋介のプロフィール

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