ビブラビ記事一覧

【働き方改革の悪影響の一例】

神戸を中心に自ら現場と直接関わりながら、現場力強化を支援しているオフィス・ビブラビの長尾です。
多くの会社が働き方改革に取り組んでいます。
しかし、悪い影響も出ているようです。


以前のブログで、働き方改革が、一部の社員から仕事のやる気を奪っていることを書きました。
働き方改革には、業務の定型化が必要です。
それによって、誰にでも出来る仕事、つまり自分でなくても良い仕事になっていきます。
また、時間が制限され、複数で担当するため、創意工夫の余地が少なくなります。
これらが原因です。
その他に、最近いくつかの会社の社員の方から聞いたことがあります。
それは社内の人間関係に出ている影響です。
働き方改革を行うには、業務の効率化が必要条件となります。
効率化と言えば聞こえが良いのですが、逆に言えば管理が厳しくなります。
そして失われるのは、時間の余裕です。
余裕は効率の視点で考えると無駄です。
しかし、一定の余裕には価値があります。
時間の余裕は人間関係の潤滑油です。
仕事上厳密に言えば無駄話も、人間関係を作るには重要です。
さらに時間的な余裕は、気持ちの余裕にもつながります。
そして、気持ちに余裕があれば、他人に優しくなれます。
働き方改革を推進する過程で、業務の効率化が推し進められ、時間に余裕がなくなっています。
無駄話をする余裕もなく、社員間の人間関係もドライになります。
働き方改革の代表的なものとして、さまざまな働き方を認める制度の導入があります。
言い方を変えると、自分に合った働き方をする権利を認める制度です。
現実に誰かが権利を行使すれば、同僚の仕事に影響が出ます。
影響を受けた社員は、認められた制度なので頭では受け入れるでしょう。
しかし心から受け入れるかどうかは、相手との人間関係が影響します。
親しい相手ならば助けてあげようと思うでしょうし、親しくない相手ならば気分が良くないかもしれません。
社員は機械ではなく人なのでやむを得ないことです。
本来、社員に優しいはずの制度ですが、社員同士がお互いに優しくなれない状態になる危険性があります。
この状態が進んでいくと、社員が権利を主張し合う、ギスギスした状態になりかねません。
働き方改革を良い形で推進するには、まだ見えていない多くの課題があるようです。
課題を想定し、問題に発展する兆候を見逃さずに対処ることが重要です。
これが出来るのも、改革を行う上で必要な現場力の要素の1つです。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
オフィス・ビブラビのサービス
執筆者、長尾洋介のプロフィール

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

アーカイブ

オフィスビブラビ公式Facebook

PAGE TOP