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【「分かってもらえた」の思い込み】

神戸を中心に自ら現場と直接関わりながら、現場力強化を支援しているオフィス・ビブラビの長尾です。
会議で多様な意見が出ることは好ましいことです。
そして、どのような意見でも参加者全員が理解出来るように、その意見の根拠を聞いていきます。
ここで起こりがちな問題があります。
理解してもらえたら採用してもらえると思い込む人が多いことです。


日本では、自分の意見を言う機会が少ない環境の中で成長していきます。
自分の考えを言う時は、どうしても聞いて欲しいことがある時です。
かなりの覚悟が必要なのと同時に、受け入れて欲しい気持ちも強く持っています。
そこで「分かってもらえた」が「受け入れてもらえた」や「許してもらえた」と同じ意味に捉えてしまう傾向があります。
最近は、自分の考えを言う教育もされていて、若い社員の中には積極的に自分の意見を言う社員も多いようです。
しかし根底にあるのは個性の尊重です。
自分の意見を否定されることもありませんし、曲げる必要もありません。
最近の若い社員を見ていると、自分の意見は言うけれど、合意を形成する上では問題もあるという印象を持っています。
ワーク・ブレイクダウン・プログラムでは、参加者の感情について十分に注意を払うことを勧めています。
議論は論理を中心に行いますが、論理だけで押し切らないように注意する必要があります。
参加者全員の顔色を常に見るのです。
これはファシリテーターの役割の一つです。
顔色を見るのは、気を遣うのとは少し違います。
会議の結論は合意したものとして扱われます。
自分の意見が採用されなかったことの不満が残ると、後々問題が起きる可能性があります。
そのような事態を避けるために、不満を感じている参加者を見逃さず、適切な介入をするために顔色を見るのです。
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執筆者、長尾洋介のプロフィール

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