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賃上げできない経営者は失格!?

建築現場で相談する3人の作業員

オフィス・ビブラビの長尾です。ブログをご訪問いただき、ありがとうございます。

賃上げ圧力が高まっています。その中で経済同友会代表幹事の発言が話題になっています。

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物価上昇に賃金アップが追いつかず、実質賃金が下降傾向が続いています。国民からも賃上げを求める声が大きくなっています。賃金も物価も上がるのが資本主義モデルでの健全な成長の形です。もちろん物価よりも賃金の方が上がる方が望ましいです。

経済同友会は政府に対して、賃上げを推し進めることを政策に取り入れるように要求しています。その水準は最低賃金1,500円です。この目標が高いかどうかには賛否両論あると思いますが、特に問題ではないと考えています。実際に与党自民党も経済同友会から要望があったことも影響していると思いますが1,500円を実現できるように取り組むと名言しています。

しかし政府が明示している目標期限は、2020年代中です。5年以上先です。ところが経済同友会の代表幹事は3年以内に最低賃金を1,500円にあげることを求めています。これは年パーセントの値上げを毎年しなくてはならない水準です。

この賃上率の高さで目標の実現可能性について疑問の声が上がる中、さらに物議を醸したのが代表幹事の記者会見での発言です。これが達成できない会社は潰れても仕方がないこれができない経営者は失格、と発言したのです。

この会見を報道していたテレビ番組では、この内容に対してシンクタンクのアナリストがコメントしていました。賃上げの必要性を再確認した上で、代表幹事の発言を概ね肯定していました。そこで必要なことが、ITやAIやロボットを活用して生産性を向上させることと、そのために政府が補助金や助成金などで後押しすることだそうです。

そもそも多くの中小企業の現場で、ITやAIやロボットを活用して生産性向上ができる業務がどれほどあるのでしょうか?そして、ITやAIやロボットを導入するにしても、お金だけでなく多くの負担がかかります。補助金や助成金があっても企業の負担はあります。その余力があるのでしょうか?もし、ITやAIやロボットを導入することに効果があるとして費用対効果はあるのでしょうか?そして、実際に生産性が向上するまでの期間、持ちこたえることができるのでしょうか?

賃金を上げることが必要なのは誰もが認めるでしょう。しかし、マクロで考えればITやAIやロボットで生産性向上を図れば解決すると考えられるでしょうが、それが現実的だとは考えられません。

今後、賃金の高い会社に人材が流れることは間違いないでしょう。そのためにも企業は賃金を上げる取り組みをしなくてはなりません。しかし、ITやAIやロボットが多くの企業の生産性を向上させることはできません。しかも、3年や5年の期間で実現することは難しいです。

短期間で賃上げできない会社は本当に退場して良いのでしょうか?

賃上げができる会社にできなければ経営者失格なのでしょうか?

本当に現場が分かっているのか?

本当にそこまで言うのか?

現場を見て言え!というのが私の印象です。

それでもこれからの時代、賃上げに取り組まなくてはならないでしょう。どの会社も業務の効率化などには取り組んできたはずです。ほぼ限界に近いと感じています。生産性を上げるための残っている数少ない方法は値上げです。そのリスクの大きさは経営者ならばよく分かっているはずです。

賃上げができるようにするのは難しい舵取りです。それを担うのは経営者しかいません。本当に経営者は大変です。だからこそ私は、頑張っている経営者にエールを送り続けたいと思っています。そして支援したいと思っています。

応援しています!

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