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ノウハウ不足がもたらした結末

三人寄れば文殊の知恵を実践している三人のビジネスパーソン

オフィス・ビブラビの長尾です。ブログをご訪問いただき、ありがとうございます。

国産ジェット機の開発が中止されることが決定しました。足りないものを補えなかったことが原因だそうです。

鳴物入りで始まった国産ジェット機の開発でしたが、断念することが発表されていました。先日、開発していた会社のトップを務めたことのある方がインタビューに答えていました。その方が語る、開発が頓挫した原因と自戒を込めた反省の言葉には聞くべきものがあります。

日本はさまざまな理由があり、ジェット機の開発が出来ませんでした。その会社も以前はジェット機を開発し、製造していました。しかし、長いブランクがありました。ブランクが長かったことで、開発経験のあるスタッフのほとんどが社内にはいませんでした。経験者がいなくても飛ぶジェット機を作ることは出来たそうです。

しかし、ジェット機は飛ぶだけで良いわけではありません。安全に飛ぶことが出来なければなりません。しかも、ずっと、確実に。飛行機事故は大きな被害を出します。そこで、安全基準は細かく決められており、その全てをクリア出来なければなりません。しかも、安全基準は国ごとに決められているそうです。そのためジェット機を販売するには、全ての国の基準をクリアしなくてはならないそうです。ところが長い間、開発したことがないため、その安全基準をクリアするために必要な情報、知識、技術、ノウハウを持っていなかったそうです。

当然、各国の認可を取るのに苦労します。そこで、持ち合わせていない知識や技術、ノウハウを持っている経験と実績のある人を探し、迎え入れたそうです。ところが、プライドが邪魔したのかもしれませんが、社内の技術者は迎え入れた人からの助言を聞き入れなかったそうです。その結果、何度も設計を見直し、試作機を作ったにも関わらず、必要な認可を受けることが出来ず、最終的に断念することになったそうです。インタビューに答えていた元経営トップは、もっと現場に介入し、強制的にでも迎え入れた人の助言に従わせれば良かったと話していました。

従業員はプライドを持って仕事をしています。自分たちだけで何とかしたいと思っています。自分たちだけで何とかしなくてはならないという責任感や使命感を持っているでしょう。そして、何とか出来ると思っているかもしれません。しかし、現実に解決しなくてはならない課題や問題があり、自分たちだけでは解決できないのであれば、外部の手や知恵を借りなくてはなりません。

これは現場の従業員だけでなく、経営者にも同じことが言えます。外部の専門家を受け入れるのも、活用するのも簡単なことではありません。それでも時と場合によっては外部の専門家の知恵を借りることも必要です。

解決しなくてはならない課題や問題がある場合、外部の知恵が必要かどうか判断しなくてはなりません。必要ならば、まず経営者自身が受け入れなくてはなりません。そして、現場の従業員に受け入れさせなくてはなりません。そして、これが出来るのは経営者しかいないのです。

本当に経営者は大変です。だからこそ私は、頑張っている経営者にエールを送り続けたいと思っています。そして支援したいと思っています。

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