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社員間の距離感は適切?

手をつないで円になるビジネスパーソン

オフィス・ビブラビの長尾です。ブログにご訪問いただき、ありがとうございます。

新型コロナの影響で行動が制限され、人的接触が制限されてきました。それは社内の人間関係に変化にも変化をもたらしています。

新型コロナ感染拡大防止のため、経済社会活動が制限されました。そのため、多くの会社が出勤を制限し、リモートワークを導入しました。出勤するにしても、以前のように全員が職場に出勤することは出来ず、同時に出勤する人数を限定しなくてはなりませんでした。もちろん、全員が顔を合わせて会議などを行うことも出来ませんでした。

今までと環境が変わったのですから、以前と同じように仕事が出来るわけではありません。それでも業務はこなさなくてはなりませんので、多くの会社では、さまざまな工夫や、新しい仕組みを取り入れて対応してきたようです。以前は問題なく出来ていた相談や調整、そして業務や労務の管理、部下や新人への教育にも支障が出ていた職場も多いですが、何とか対処してきたようです。

それでも効率の低下、質の低下が起こっていました。そして、それ以上に問題なのが、会社と社員、社員同士のコミュニケーションです。日本の会社は大きな家族にたとえられます。同じ職場で仕事するメンバーは、ただの仕事上のパートナーではなく、家族に近い仲間です。それを支えている密なコミュニケーションが取れなくなったのです。当然、社員間の関係にも影響が出ます。

最近は、仕事とプライベートを分けて考えることが主流になりつつあります。以前は圧倒的に会社優先の人が多かったですが、家庭を優先する人が増えています。つまり、会社と家庭、仕事と個人の優先順位は逆転しつつあります。

若い世代には、個人や家庭の優先順位が高い人が多いです。そして日本の会社の密な人間関係を好ましく思っていない人も多いです。新型コロナのさまざまな制限により、職場の仲間との距離が取れることを歓迎している人も少なくなかったようです。仕事はリモートワークが望ましいし、職場の人と直接顔を合わせる必要はないと考えていた人も多かったようです。

しかし、職場の仲間との密な人間関係は必要ないと思っていた人でも、実際に距離を取ってみると、そこには弊害もあることに気付いた人も多かったようです。そして意外にも、希薄な人間関係に不満を感じ、もっと職場の人との距離を縮めたいと考えるようになった人も少なくないようです。

昭和の時代のようなべったりとした家族的な職場は時代遅れかもしれません。とは言え、他人行儀、ビジネスライクな関係が最適でもありません。職場によって家庭的寄りかビジネスライク寄りかの違いはあるでしょう。家庭的とビジネスライクの二つの間の、どの位置にあるかは組織文化、組織風土の基礎となる一部です。

今の職場にいる社員の大多数、少なくとも過半数は元々会社や仕事の方が優先順位が高い世代です。そして職場の人間関係の濃さ、家庭的とビジネスライクの間の位置は、長い時間をかけてを醸成して形成されたものです。

今の職場は、個人や家庭を優先する傾向にある若い世代にとって好ましくない環境かもしれません。しかし、郷に入っては郷に従えです。染まることは難しくても、ある程度合わせてもらう必要があります。どうしても合わせるのが無理ならば、去ってもらうしかないかもしません。

時代の変化に合わせて、家庭的とビジネスライクの間の位置は変わっていくでしょう。しかし、一部の強い不満を持つ人に合わせる必要はありません。ハラスメントなどの問題がないのであれば、無理に変える必要はありません。無理に変えようとすると、より大きな問題が起こるでしょう。なぜなら、職場の人間関係の距離感は、長い時間をかけて醸成され、形成され、定着している会社組織を根底で支える組織風土だからです。

新しい考えを持つ社員が増えていることで、問題が起きている、少なくともその兆候がある会社は少なくありません。今の企業風土を守りながらも、時代に合わせて少しずつ変えていかなくてはならないのも現実です。そして、それをコントロールしなくてはならないのは経営者です。

本当に経営者は大変です。だからこそ私は、頑張っている経営者にエールを送り続けたいと思っています。そして支援したいと思っています。

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