オフィス・ビブラビの長尾です。ブログにご訪問いただき、ありがとうございます。
日本のサービスは秀逸です。しかし、このサービスの質は適切なのでしょうか?
先週、猛烈な寒波の襲来がありました。雪が舞うことすら珍しい私の住む関西でも雪が降り、積もりました。24日火曜日の夕方から急に雪が降り、積もり始めました。夜になっても降り続け、この地域には珍しく一面銀世界でした。そして翌日25日は一日中交通機関が大きく乱れました。
そのような状況の中ですが、25日の朝は通常通り新聞が配達されていました。雪が降り、積もる中の配達です。バイクで配達している様子を見たことがあります。滅多に雪の積もらないこの地域では雪に慣れていません。雪の中のバイク運転は危険です。その日の配達でバイクを使っていたかどうかは分かりません。バイクでも普段よりも時間がかかったでしょう。歩いて配ったとしたらバイクよりも安全だったと思いますが、非常に時間がかかったでしょう。
何年か前、台風が直撃し、電車が計画運休し、暴風雨の真っただ中でも新聞は配達されていました。荒天にもかかわらず、通常通り新聞を配達してもらったことはありがたいことです。しかし、荒天の中の配達は事故などのリスクが高いです。通常よりも時間がかかれば、勤務時間も長くなるでしょう。これは労務管理上大丈夫なのでしょうか?
天候に関係なく、契約なので当たり前と言えば当たり前です。そして会社も、お客さまの期待に精一杯応えようとします。日本人は生真面目なので従業員も、仕事なのだからと、完遂しようとする人が多いです。
しかし、荒天の中配達していて怪我をすれば労働災害です。移動が困難な中、配達に多くの時間がかかれば、それだけ労働時間が延びるので、労務管理上も問題があるでしょう。
新聞配達と同じように感じていることがあります。新型コロナに対応している医療機関や保健所です。そして、先日の大雪によって止まった電車を復旧させるために昼夜を問わず対応した電鉄会社です。
必要な時に対処して欲しいと要求されるでしょう。しかも、迅速に。その時、要求する側は、それに対応することの難しさなど考えていません。しかし、サービスを提供する逆の立場から見ると、危険なことや過剰な負担を強いられていることになります。
医療機関や行政と新聞配達とを同列に扱って良いかという意見もあるかもしれません。しかし、根っこにある問題は同じです。
- サービスと労務管理をどう両立させるのか
- どのように優先順位を付けるのか
- どうバランスを取るのか
という問題です。
異常事態、緊急に対応しなくてはならないことが起こった場合、会社として、どうしたら良いのでしょうか?クレームや批判を覚悟の上で、サービスの内容や質を変えますか?労務管理上問題があっても、サービス内容と質を守るように従業員に対応させますか?
元々サービスの内容と質は、従業員の業務内容と密接な関係があります。サービスの内容と質、異常事態や緊急事態への対応は難しい問題です。しかし、誰かが決めなくてはなりません。当然、決めるのは経営者の役割です。
本当に経営者は大変です。だからこそ私は、頑張っている経営者にエールを送り続けたいと思っています。そして支援したいと思っています。
応援しています!
経営者の「こんな会社にしたい」の実現を支援することを目指して、
2011年にオフィス・ビブラビを設立しました。
VIVE LA VIE(ビブラビ)はフランス語で「人生万歳」という意味です。
ビジネスの支援を通して、そこに関わる人たちの人生が充実したものになる一助となりたい。
そんな思いでサービスを提供しています。
長尾洋介プロフィール
提供サービス